Wednesday, March 8, 2006

現代アラブ音楽界の至宝 ロトフィ・ブシュナーク日本公演



こんにちは、松岡です。


3月2日のブログでご紹介した「アラブ映画祭2006」ですが、以前この場にも登場しましたインターン生が観てきたとのこと。


「すごーく感動した」


というメールをもらったので、どのあたりが??と突っ込んで聞いてみました・・・・






イスマエル・フェルーキ監督のモロッコ・フランス映画「長い旅」を見てきました。


お客さんの年齢層はとても幅広く、人数もなかなかの大入りでした。


これは、南フランスに住むモロッコ移民の父子が、車でメッカ大巡礼に行く道中を描いた物語です。熱心なムスリムの父に無理やり連れてこられた、あまりそういうことに興味のない若者の息子。この二人の価値観の違いは、旅の中で幾度となくいさかいを起します。そんな旅の中で、だんだんと二人は心を通わせていくが・・


というようなお話なのですが、シンプルな内容の中に、宗教とは、移民のアイデンティティとは、親子とは・・と、様々なテーマが盛り込まれているように感じました。


価値観の違いでいさかいを起す現代社会を、小さな車内に凝縮して表そうとしているようにも見えました。ラストはとても衝撃的で、私なんかは泣いてしまったりしたのですが・・


とにかく、全体を通して、色々考えさせられる内容で、同時に心が温かくなるような場面も多く、とても心に響くお話でした。


なかなか目にすることのできないアラブの映画は、あまりなじみのない風景や習慣を目にすることができるのも大きな魅力だと思います。「長い旅」は今回のアラブ映画祭ではもう上映されないようですが、他の作品も見てみたいと思いました。


本の中ではわからないような、生きているアラブ世界を見ることができる機会は、貴重だと思います!!



確かに読書には読書の魅力がありますが、同様に映画でなければ感じることができない魅力がありますよね。最近ではレンタルDVDがすぐ出たりするのでそれを観たりしていることも多々ありますが、むしょうに映画が観たくなる瞬間ってありますよね。


西川さんが泣いてしまうほどの衝撃のラストが凄く気になりました。








また、同時期にこちらも普段はなかなか見ることができないアラブ音楽を紹介するプロジェクトもあります。地中海アラブ音楽シリーズ第2回「ロトフィ・ブシュナーク日本公演」です。


昨年から始まりました地中海アラブ音楽シリーズ、第1回の昨年はイラクよりナスィール・シャンマさんをお招きし、東京・広島・長崎と公演を実施、各方面から様々な反響を頂きました。2回目の今回はチュニジアの歌手ロトフィ・ブシュナークさんをお招きして、東京・岐阜・京都・大阪の4都市でコンサートを行ないます。


アラブ音楽と聞いても、普段から関心を持っている人で無いとすぐ何かをイメージするのはちょっと難しいですよね。僕もパッと何かをイメージすることはできないのですが、昨年やったナスィール・シャンマの公演を聞いたときには、彼の奏でるウード(oud)とそれを取り巻くバイオリンとかチェロ等のほかの楽器から生まれる音と、さらに背後の光(かすかな記憶なのですが、光の演出もあったような気が・・・・)とが合わさって、非日常的な雰囲気がホール内に充満していたのを記憶しております。





日本でこのような音楽公演を聞く機会はなかなか無いのではないかと思いますが、ぜひ皆様も「非日常」を味わいにロトフィ・ブシュナークの音楽を聞きに行きませんか??





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