Tuesday, August 22, 2006

◎インターン生特集◎ その3 森田さんの場合






こんにちは。国際交流基金インターン生の森田です*1




僕は、8月7日から約2週間、日本語事業部試験課*2でインターンシップをやっていました。


国際交流基金のホームページを見て、「日本語事業って具体的にはどんなことをしているのだろう」と疑問に思って興味がわいたのが、インターンシップをやろうかなと思ったきっかけです。そして、日本語事業に関する部署へのインターンシップの希望を出しましたら、運よく希望が通りました。


何しろ、日本語教育に関して予備知識のないままインターンシップが始まりましたので、毎日が刺激的でした。今回は、僕が試験課のインターンシップでやってきたことや感じたことを紹介したいと思います。




僕がいる試験課は、部会や会議が多かったです。僕の印象だと、ほぼ毎日何かしらの部会や会議があるなあという印象でした。僕も、いくつかの部会などにお邪魔しましたが、さまざまな意見が飛び交っていてめまぐるしかったです。どんなことをやるにしても、いろいろな人たちの意見を出し合ってより良い結論を出す必要があり、時間と根気がいるのだなあと感じました。将来、どこで働くにしても、会議や部会をやることは多いと思いますので今回のインターンシップで具体的なイメージができてよかったです*3




僕は、インターンシップの間、2回外勤*4をしました。1つ目は、日本語教育に関する発表会でした。日本語教育に実際にかかわっている方たちの話を聞き、その方たちの日本語教育に対する熱意をひしひしと感じました。国際交流基金のパンフレットや職員の方たちの実際のお話を通じて、海外の方たちの日本語に対する関心が高いということを知りましたので、日本語教育に関する発表会などで一層の議論を重ねて日本語教育が発展していくことを願っております。




2つ目は、北浦和の日本語国際センターに行ったことです*5。ここには、いろいろな国の日本語の先生が研修を受けていました。普段日本語を使っている僕が気にしないようなことまで、海外の日本語教師の方たちは話し合っていました。(記憶があやふやなところもあるのですが)例えば、部屋のカーテンを開けて、①「富士山が『見えるんですね』」と言うのと、②「富士山が『見えますね』」と言うのと、どう違うかという問いかけがありました。皆さんは、①と②にどんな違いがあると思われますか。


海外の日本語教師の方たちの議論を参考にしながら、僕は、①には「感動」の意味が含まれ、②には「確認」の意味が含まれているといいました。うまく言うことはできませんが、海外の日本語教師の方たちはもっと深い議論をしていました。僕は、「見えるんですね」と「見えますね」との間にそれほど違いはないと思ったのですが、海外の方たちは、ほんの小さな違いも感じ取って議論を展開されていたので、「鋭い感性を持っていらっしゃるなあ」と感心してしまいました。




さらに、普段の内勤*6では、エクセルを使って日本語の語彙の表を作ったりしていました。語数は約9000語でした。しかし僕がやったのは、全体のほんの一部ですので実際の日本語の語彙の表は、9000語よりもはるかに多いです。とても根気のいる地道な作業でしたが、集中力のない僕にとっては、とても良い「修行」になりました。どんなに小さな作業でも、必ずどこかの大きな仕事につながっていると思いましたので、うまくいったかどうかは分かりませんが、自分にできることを精一杯やりました。





今回の日本語事業部試験課のインターンシップを通して、母語である日本語により関心を持つことができました。大学では英語に触れることが多いのですけれども、これからは、日本の文学などにも関心を向けて日本語の感性を磨きたいなと思いました。また、実際に職員の方々が働いていらっしゃるところを見て、「働く」ということについての具体的なイメージを作ることができました。少し残念だったことは、僕が、きちんとした行動ができなかったことです。僕が、外勤などの際に集合時間や集合時間を間違えたりして、職員の方々に迷惑をかけてしまうこともありました。きちんとした行動ができるようにこれから努力を続けたいと思いました。良かったところや失敗したことも含めて、今回のインターンシップは、僕にとってとても貴重な体験になりました。




今回のインターンシップに関して、国際交流基金の職員の皆様の温かいお気遣いに支えられました。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました*7




*1:こんにちは、松岡です。今回は脚注でのみ登場しまして、部分的に補足をさせていただくことにしました。


*2:まずこの「試験課」ですが、日本語能力試験の海外での実施を担当しております


*3:試験課では日本語能力試験の問題開発や検討もやっていて、今回森田さんが書いている「部会」というのは、おそらくこういう検討会を指しているのではないかと思います。ほかにも「すしテスト」というインターネット日本語能力試験もやってます。


*4:決裁権者より「文化事業の仕事にそもそもこういう区別があること自体不思議じゃない?」というコメントをもらいました。確かにわざわざ「外勤」と書くということは、それだけ室内の仕事(=デスクワーク)が多いということの裏返しですね。


*5:海外で日本語教えている外国人の日本語教師が、スキルアップのためにやってきます。


*6:「普段の内勤」という辺りからも、普段は基本的に「内勤=デスクワーク」が多いという様子がうかがえます。


*7:非常にわかりやすく仕事の内容を書いてもらいましてありがとうございました。僕自身も勉強になったりして・・・。





No comments:

Post a Comment