Thursday, December 21, 2006

ちょっとだけ教えちゃいます。異文化理解講座の舞台裏!






こんにちは。


忘年会への連続登板にそなえて体調調整中の三富です。





先日の「異文化理解講座第3期の受付がスタートしています。」(12月13日付)でもお伝えしましたが、来年1月から始まる中南米理解講座中東理解講座の参加申込み受付けがスタートしています!





さて、今回は異文化理解講座を担当する別府さんに、異文化理解講座の舞台裏についてお聞きしました。





(*゚ノO゚)<オオオオォォォォォォォーーーーーイ! 別府さ~ん!





Здравствуйте! ( ̄∠  ̄ )ノ




:毎回2006年第2期の「中国の外交」や「グローバル化するイスラーム」など旬の話題をはじめ、実に多様なテーマの講座を実施されていますが*1、そもそもテーマの決定はどのように行われるのですか?





:異文化理解講座のテーマは、外部の専門家をアドバイザーにお迎えして行う会議の場で、受講者アンケートの結果、専門家のご意見、政策的に重点をおいている国や地域、といった要素を考慮して決めています。この会議はふつう1年間に1回行われ、翌年度全体の講座のテーマが話し合われます。





講座のテーマが決まったら、講座が始まる4ヶ月ぐらい前までに、講座の組み立てや講師へのお声がけなどを行って頂くコーディネーターの先生の打診を始めます。そして、広報や申請受付を行い、晴れて講座開講となります。





そろそろ来年5月に開講予定の講座の準備に入ります。今のところ○ンドや、○ーカサス地域などを取り上げる講座を予定していますが(ナイショです)、これまで以上に面白い講座にできればと思っています。どうぞご期待ください!


   


:すでに半年先の講座の準備も始められているんですね?!ご苦労さまです。


これだけの時間と労力を費やし、たくさんの人の協力を得てできる講座だからこそ、開講をむかえるときの喜びは一入でしょうねぇ。





さて、受講者の方々からは、こんな感想もいただいています。






今日から、国際交流基金の「中国の外交」講座(全11回)が始まりました。


興味あるテーマだったことと、以前から存じ上げている先生がコーディネートされると知り、参加することにしました。


会社帰りに、久々のお勉強でしたが、「中国の目線から見た外交」という視点が新鮮で、グイグイ引きこまれ、あっという間に1時間半が経ってしまいました。


La Ricetta







今回の講座は全部で10回。1回目は行けなかったけど、あと9回は全部通った。後半は少し飽きてきたところもあったが、そんな気持ちの変化もあったし、イスラムという切り口で、世界の潮流のうちの多くを理解できた気がして、とても有意義だった。


masaruのひまなし日記







私ったら最近人生変えようと思いつつ、ついつい昔の仕事を引きずって「中国の外交」なんて公開講座を受講していたのよ。これは国際交流基金っていう団体がやってる『異文化理解講座』の一環だったんだけど、それはそれはおもしろい講座なのよ。私が今まで知ってみたかったことが、いろいろわかったの。


働く母さんはツライのよ/なんで子どもが減るのかな日記



  


こういった受講された方々からいただく感想が、仕事をする上で大きな励みになりますよね。





:本当にありがたいことで、すごく励みになっています。最近、キーワードを「異文化理解講座」にして、YAHOO!のブログ検索をかけるのが半ば趣味になっているほどです。この場を借りて皆さまにお礼申し上げます(ぺこり)。





受講者の方が、「グイグイ引きこまれ」と書いて下さっていますが、私も、異文化理解講座の醍醐味はライブ感だと思います。講師と受講者の呼吸がかみ合ってくると、思わぬ話が聞けたりしますよね。それから、講師の方々は、ご自身のフィールドワークに基づいた豊富な資料を使って講義をされることが多いのですが、これ見てもいいの?というようなスライドやビデオがさりげな~く登場するので、ひそかにしています。





:そういえば、理解講座をまとめた本も出版されているんですよね?




:そうなんです。コーディネーターの先生からご要望があったり、出版社さんから打診を頂いた場合に、理解講座の内容を書籍化しています。これまでに、山川出版社さんのご協力による「アジア理解講座」シリーズ①~⑤のほか、「講座 台湾文学」、「~文学を味わう」シリーズ報告書①~⑦を書籍化しています*2





これらの書籍は、JFICライブラリーJFICショップで販売しています(立ち読み歓迎!)。JFサポーターズクラブ会員の方は、割引価格でお求めいただけます。





ところで、オレペコさんがおすすめしていたJFICライブラリー付近の夜景スポット、じつは、異文化理解講座のメイン会場であるジャパンファウンデーション国際会議場のすぐそばなんですよ。国際会議場を出て、まっすぐJFICライブラリーの方向に歩いていくと、通路の右側に絶景が広がります。ぜひお試しあれ!





:最後に、1月からスタートする第3期講座について、見所などあれば聞かせてください。





:まずは「中南米理解講座」2講座から。





◆「現代中米・カリブ情勢の読み方」


ひとくちに中米・カリブ地域といっても21ヵ国もあって、コーディネーターの小池康弘先生曰く「混沌」。この講座では、この混沌を読んでいくためのツールとして、①アメリカとの経済的な関係、②民主化の進展、③貧困、という3つのキーワードを用いながら、現代の中米・カリブ諸国が等しく直面している「民主化と貧困克服への課題」を浮き彫りにしていきます。





◆「ラテンアメリカ文学は何を語ってきたか?」


異文化理解講座では、ふつう、研究者の方に講師をお願いしています。しかし!この講座では、コーディネーターの野谷文昭先生にご無理をお願いして、作家の堂垣園江さんをお招きすることができました(3/19、第9回)。


堂垣さんには、ガルシア=マルケスやプイグなどの作品を通して見る、中南米における生と死の捉え方を中心にお話して頂く予定です。もちろん他の講師の方々も各方面の第一人者でおられるので、面白い講座になること間違いなしです。





はい、続いて「中東理解講座」2講座いきます!





◆中東における民主化の諸相


コーディネーターの酒井啓子先生(!)を筆頭とする9名の講師の方々に、民主化という切り口から、イラク、シリア、レバノン、エジプト、ヨルダン、イスラエル、湾岸諸国など、現在世界的に注目されている国々の現状をリアルにお話して頂きます。一見固そうなテーマと思われるかもしれませんが、どうしてどうして、現時点で申込者数ナンバー1の講座です。





◆中東・西アジア都市周遊―今を生きる歴史都市


「都市周遊」というタイトルのとおり、イスタンブール、パルミュラ、アルジェ、バグダードなど、中東・西アジアを代表する都市を、様々な視点から掘り下げていきます。いずれの都市もイスラーム文化圏に属していますが、それぞれ際立った個性をもっています。この講座を通じて、コーディネーターの林佳世子先生が強調されている「イスラームの多様性」を感じて頂ければと思います。





:どの講座もすごく面白そうですね!!受講登録は先着順で受け付けていますので、皆さんお早めにお申し込みください。





*1:その他にも「変貌するインド―成長を続ける経済とそれに伴う政治・社会の変化」や「スリランカ:和平構築の道のり」、「中南米の音楽―民衆のうた・大地のひびき・雑踏のリズム」、「アラブ・ミュージック―その深遠なる魅力にせまる」などなど、いろいろな講座を実施しています。過去に開催された講座については、こちらをご参照ください。                                                      アジア理解講座(http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/asiarikai/list.html)                                  中東理解講座(http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/tyutorikai/list.html)                                   中南米理解講座(http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/cyunanbeirikai/list.html)                                大洋州理解講座(http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/taiheiyorikai/index.html


*2:過去の出版物については、こちらのサイトをご覧ください。http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/asiarikai/book.html





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