Thursday, December 20, 2007

 ASIA5×DOREMEのデザイナーさん、再び~前編~






f:id:japanfoundation:20071218222357j:image:leftすっかり師走。そしてもうすぐクリスマスゥ


街のイルミネーションも年々ファッショナブルに、そしてスタイリッシュになってきて、楽しいですね。




さてさて、昨年の今ごろこのブログでご紹介した 「ASIA5×DOREME」 という事業を覚えている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか*1


この事業では、アジア5カ国から若手のデザイナーを招へいし、日本のファッション界の人たちと交流を深めてもらうと同時に、はじめてファッションショーに挑みました。アジアならではの感性を生かした素敵なコレクションがたくさん紹介されていましたね


(動画で見られますっ(*¨)/ http://www.jpf.go.jp/video/culture/c_04.html





実はその後、このデザイナーさんたちの日本とのつながりがますます発展してきています。今日は、その様子をお伝えしましょう♪



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f:id:japanfoundation:20071202145132j:image:left12月1日、2日の両日、京都造形芸術大学で 「第2回世界アーティストサミット」 が開催されました。「戦争や貧困などあらゆる問題を抱える現代。こうした社会にアートの出来る事はないか。」と、京都造形芸術大学教授の宮島達男氏*2の発案で2005年に第1回が同大学で開催され、今回第2回を数えます。





第1回目は造形芸術家のみの参加だったのですが、第2回目の今年は、音楽やファッションの世界にもアーティストの枠を広げ、さらに幅広い観点からディスカッションを行いたいということで、昨年基金が招へいしたタイの若手デザイナー、ジャールパット・アーチャワサミットさんがその一人として選ばれ、再来日を果たしたのです!!!ちなみに日本からは、音楽家の坂本龍一氏が参加するなど、そのアーティストの顔ぶれはそうそうたるものでした。





このサミットを終えて、ジャールパットさん(通称プックさん)にこの一年の活動などについてインタビューをしてみました。





―今回の来日の経緯は?



f:id:japanfoundation:20071202203430j:image:rightすべては昨年の基金の招へいに端を発しています。


昨年東京でASIA5×DOREMEのショーを行った事が、主催者の京都造形芸術大学の目に留まり、基金のショーの担当者に問い合せが来て、そこで推薦していただいた事から今回の招へいになったもので、本当に感謝しています。もう来てみたら、私が参加して良いのか、と思うほどの世界の著名なアーティストばかりでびっくりしました。



―でも、それはすべてプックさんの才能と実力の賜物です。






いいえ、私は本当にラッキーだと思っています。何か幸運が降ってくるような一年だったです。そのすべてが昨年の招へいから始まっているんです。


たとえば、こうして「第2回アーティストサミット」に参加できた事、それから9月にはジャパン・ファウンデーションのバンコク日本文化センターで、「Recycled Memories」というタイトルの、テキスタイルの個展をさせていただきました。今回、このおなじタイトルで京都造形芸術大学の学生さんに向けて、ワークショップを行ったんですよ。




あと、「日タイ修好120周年」を記念してジムトンプソン*3も何か日本に関わるイベントを行うとして、3月に「ジムトンプソンの家」での個展を依頼されています。日本でのASIA5のショーやTシャツのデザインの事を知り、お声をかけていただいたのです。これには、日本の着物とタイシルクのコラボをテーマに考えたいと思っています。





―Tシャツの売れ行きもすごいそうですよ*4






そう聞いてびっくりしています。それに新美術館のミュージアムショップにおいてあると聞いて行ってみたところ、まずは美術館の外観を見て、こんなすごい美術館でおいてくださってるの?!とびっくりしました。あのラッピングもとても素敵ですよね。



 


―さて、バンコク日本文化センターのアートスペースで行い、今回京都造形芸術大学でワークショップも行った「Recycled Memories」・・・とても魅力的なタイトルですね。これはどういった意味を含んでいるのですか?






f:id:japanfoundation:20071204191810j:image:right私たちの「今」は過去の延長線上にありますよね。それって既に記憶をリサイクルしていると思うのです。すなわちそれは過去の事って切って捨ててしまうのではなくて、そしてまた、過去にとらわれるのでもなくて・・・つまり過去に起こった事や感じた事を、新しく紡ぎ直して今につなげていく、そんなことを私たちは自然にやっているようにも思います。それを織物という媒体を使って表現してみたのです。





学生さんには古いもの、過去のもの、そんなものを持ってきてもらい、これを裂いたり、捻じったりして横糸として紡いでもらいました。縦糸はこちらでさまざまな色の太い糸を用意し、ベニヤのボードとプッシュピンを用意して学生さんの思い思いの形に張って、縦糸の完成。そこにリサイクルした形で古いものを紡いでいってもらったのです。紙だったり、葉っぱだったり、それぞれ思い出のものを紡いで、それは素敵な作品に仕上っていきました。



―私もワークショップを見せていただきましたが、とっても素敵な作品でしたね。主に空間デザインコース学科のファッションデザインコースや美術工芸学科の染色テキスタイルコースの学生さんたちでしたね。やはり芸術大学の学生さんは違うな、と思いました。



ええ、とても表現力にあふれています。それと、作品について説明してくれる中にはとっても感動的なものや、とろけるような感動もありました。でも、先生として立っていたので、「キャーン、すてき~!」なんて言えなかったんですけどね。(笑)


f:id:japanfoundation:20071204191107j:image  f:id:japanfoundation:20071204193137j:image



(続く・・・)




*1:オレペコより:すぐに「ああ。あれね」なーんて思い出した方はかなりのJFブログ通ですね!「そんなのあったっけ?(笑)という方はこちら。さらに、「御託はいいから、画像をみたいんじゃいっ」という方は、動画スクエアで見られるんです☆こちら


*2:宮島氏は、東北工科大学副学長、そして日本の代表的な現代アーティストでもあります


*3:オレペコより:タイ・シルクの最高級ブランドです。もっと知りたい方はこちら


*4:オレペコより:ブックさんのデザインしてくださったTシャツはこちら





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