Monday, December 3, 2007

世界の○○感謝の日シリーズ vol.3 ~サンクス・ギビング:ターキーからピカチュウまで((オレペコより:vol.1~バリの神様編~はこちら。vol.2~インド「師匠の満月」編~は こちら。))~






ニューヨーク事務所の赤澤です。

ブログチームから、「アメリカのサンクス・ギビングってどうなんですか?」というお題をもらっていたのですが、さてどうしたものかと思案しているうちに、サンクス・ギビングが終わってしまい・・・そこで、急遽、アメリカ人の同僚への突撃インタビュー企画に変更しました。話を聞いたのは、11月からニューヨーク事務所のスタッフとして採用され、知的交流事業の仕事を一緒に担ってくれることになったメラニーさんです。JETプログラム*1で鳥取県に3年勤務したこともある日本通の彼女は、元祖サンクス・ギビング!?ともいうべき人物のようで・・・・



 今年のサンクス・ギビングはどうすごしたの?


f:id:japanfoundation:20071122103923j:image:right パートに友達が遊びに来て、伝統的なごちそうを用意してみんなで食べたんだけど、ほとんどの友達はアメリカ人じゃなくて、「始めてのサンクス・ギビングだ!」とよろこんでました。

山ほどごちそうを食べて、おしゃべりして、メイシーズパレード中継をテレビで見て*2、と、まあいつもどおりのサンクス・ギビングって感じだったかな。私が料理したのは、ターキー、クランベリーソース、マッシュポテト、マッシュスウィートポテト、コーンブレッド、グレービーソース、パンプキン・パイなどなど・・・





なんかすごいご馳走だね。うちも友達が遊びに来たけど、メインは、チキンの丸焼きでした(笑)。ところで、超基本的質問で恐縮なんだけど、なんでターキーなの (・_・?)


 統的なサンクス・ギビングのごちそうに使われる食材の多くは、もともと北米で栽培されていたものです。入植者はアメリカ大陸に渡ってきてはじめての厳しい冬に遭遇して大変だったのですが、近隣のネイティブ・アメリカンが、とうもろこし、スクウォッシュといった食料を分けて、助けてくれたのです。


プリマス植民地の最初の入植者の一人である、ウィリアム・ブラッドフォードという人が記した「プリマス植民地の歴史」という書物に、「ネイティブ・アメリカンへのお礼(サンクス・ギビング)の宴のごちそうに、鳥でも捕まえてこいと、植民地の知事が部下を狩りに行かせたところ、ターキー、カモ、ガチョウを捕まえてきた」というくだりが出てきます。そこから、ターキーがサンクスギビングの象徴みたいになったんですね。





 知事の部下さんは、「ちぇっ」とか言いながらしぶしぶ狩りにでかけたんですかね(^▽^;)。ま、それはさておき、メラニー、なんでそんな歴史に詳しいの?


 の一家は、実は、サンクス・ギビングの開祖ともいうべき、最初のプリマス入植者の末裔で、私の14代前の先祖のマイルズおじいさんは、プリマス植民地の警備隊長だったんです。彼は、最初の入植者達と一緒にメイフラワー号でアメリカに渡り、「メイフラワー誓約書」という、プリマス植民地の経営方針を定めた文書に署名したメンバーの一人であったそうです。また彼は、その先祖の生まれ故郷であったイングランドの町の地名にちなんで、マサチューセッツにダクスベリー(Duxbury)という町を開いたと言われています。彼の話は、ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー(19世紀、アメリカの詩人)の「マイルズの求婚」という詩にも出てくるのですが、若い女性に恋をしたマイルズが、自分の気持ちを友人に託してその彼女に伝えようとしたところ、事もあろうに友人がその女性と結婚してしまった、という、これはサンクス・ギビングには関係の無いお話ですけれど。





: マイルズ隊長。恥ずかしがり屋さんだったのかな(*^^*)。でも、まさに元祖サンクス・ギビングじゃない? すごいねー。でも、JETで鳥取県に派遣されてた時は、さすがにターキー手に入らなかったでしょ?


 語補助教員としてJETプログラムで鳥取県の福部村*3に派遣されていた時のことですね。


f:id:japanfoundation:20071203115238j:image:right サンクス・ギビングは、アメリカの文化としても、私の家族の歴史にとっても重要な行事なので、ぜひ生徒たちに紹介したかったんです。そのためにはやっぱり、伝統的なごちそうが欠かせないと思って。でも、近所のスーパーでは、ターキーが手に入らなかったので、神戸の輸入食品会社を通じて、特別発注しました。それでターキーは手に入ったんですけど、大きなオーブンが、村のどこの家庭にも無くって、村のコミュニティセンターのキッチンを使いました。センターのスタッフが協力してくれたのですが、みんな巨大なターキーにびっくりしていました。ターキーが焼きあがったところで、学校に持っていって子供達に食べてもらったのですが、子供達も「こんな大きな鳥みたことない」と大騒ぎでした。





 メラニー先生の、ターキーを通じた文化交流授業だね。


 うすぐ年末だけど、日本のお盆とか年末年始は、みんな家族が帰省して、ごちそう囲んで語らいますよね。これは、アメリカのサンクス・ギビングに近いんじゃないかなと思いますよ・・・




・・・ということで、年の瀬も近づき、ふるさとに帰省できない私は、ちょっぴりしんみり、のインタビュー締めくくりとなりましたが、日本のみなさま、少し早いですが、行く年を振り返りながら、ご家族のみなさんとよい新年をお迎えください(^^)/





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*1オレペコより:正式名称は、The Japan Exchange and Teaching Programme. そういえば、中学校の英語の時間に若い外国人の先生がアシスタントでいたなあ、、、とおぼえていらっしゃる方も多いはず。概要はこちら→


*2:アメリカのデパート、メイシーズ(macy*s)がスポンサーになって毎年行われるパレード。アニメや映画のキャラクターなどの巨大なバルーンが挙がることで有名(HPはこちら)。一昨年は、日本のPuffyが登場して話題になりましたが、今年は始めてハローキティが登場したというので、盛り上がっていました。もちろんピカチュウも・・・


*3:市町村合併により、現在は鳥取市の一部になりました





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