Tuesday, September 30, 2008

横浜トリエンナーレに行ってきました!!






こんにちは、みかんです。秋晴れの土曜日、ついに行ってきました!横浜トリエンナーレ2008。


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上の写真、いつもの赤レンガにあの緑が!ワールドポーターズのそばを歩いていたら、通りに緑の旗がそよそよと!そう、横浜の町全体でトリエンナーレが始まっています。もう足を運んでくださった方もいらっしゃいますか? 水沢勉総合ディレクター、キュレーターはもちろん、ボランティアの方々、当ブログの初代チームの一人である松岡さんはじめト


リエンナーレ事務局のスタッフの奮闘により無事オープニングを迎えました。








アーティストのパフォーマンスにはあっという間の人だかり。→f:id:japanfoundation:20080929181806j:image:right





偶然にもメイン会場の一つ、日本郵船の海岸通倉庫(BankART Studio NYK)にて、田中泯さんのパフォーマンスが行われていました。通常は何気ない「小屋」が海沿いにあり、中がアーカイヴスペースのようになっています。





どこからともなく現れた裸足の田中さん、手にヤカンを持って登場。晴れた日だったので、乾いたコンクリートのキャンバスに、水で文字を書くパフォーマンスを行いました。書かれた文字は・・・「風」。ん、当日雨が降っていたら?パフォーマンスも違っていたんだろうなぁ。一回限りの、偶然その場に集った人がドキドキする空気。これはその場にいないとなかなかわからないです!




個人的な感想になってしまいますが、印象深かった作品をいくつか。勅使河原三郎さんの《時間の破片 - Fragments of Time》や中西夏之さん*1 新港ピアのミケランジェロ・ピストレット / Michelangelo Pistoletto (イタリア)《17マイナス1》。その他、今回横トリのポスターにも使われたペーター・フィッシュリ & ダヴィッド・ヴァイス / Peter Fischli & David Weiss (スイス)の《Parts of a Film with a Rat and a Bear》は、会場で、映像インスタレーションと実際のぬいぐるみのネズミ&熊さんにご対面できちゃいます。皆さん、見てのお楽しみ♪








今回のトリエンナーレの特徴でもあるのが、数々の会場で繰り広げられるパフォーマンスなんです。皆さん、ぜひこちらのイベント情報をチェックしてから、会場へいらしてください。その他、会場のチケットブースでも、詳細のイベントプログラム冊子をお渡ししています。お子さんを連れて参加できる「ひよこトーク」や建築家・西沢立衛さんのトークも予定されています。





本当はメインの3会場(新港ピア、赤レンガ、NYK)だけでもご覧いただくにはたっぷり1日かけたいところ。


ですが、ご心配なく!チケットは会期中二日間有効となっています。





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さらに会期中には、インフォメーションセンターであるイエノイエ(写真は夜の様子。平田晃久さんの設計)、黄金町バザールBankART Life2など、多彩なイベントが開かれていますので、こちらもお見逃しなく。


トリエンナーレの感想など、皆さんからのトラックバックもお待ちしています☆




*1:《着陸と着水―XII YOKOHAMA 絵画列による》は以前松涛美術館で展示されたときとはまた印象が違ってBankARTで独特の空間を作っていました。





Monday, September 29, 2008

めかぶ?






今日はまず雑談を2つばかり。





日常、なかなか語学を勉強する時間がとれないとき


僕は柴田元幸編・訳『ナイン・インタビューズ』

を繰り返し聴いています*1







このなかで何度か登場する単語に





machabre





というものがあります。もともとフランス語から入って


来た言葉らしく、「気味の悪い」「ぞっとする」くらいの


意味。「マカーブ」と発音するみたいです。





くだらないんですが僕はこの単語を耳にするたびに


めかぶ」という食べ物を思い浮かべていました。


だじゃれです。すみません。





所変わって、先日。


いつも行くお蕎麦屋さんで「冷やしめかぶそば」なる


メニューを発見しました。はす向かいのお客さんが


注文していたんです。





そのとき突然、「めかぶ」ってどんなものだっけ?という疑問が


頭に浮かびました。「めかぶ」という言葉は知っている。


見たこともある。食べたこともある(はず)。なのに、


イメージが浮かばないんです。「冷やしめかぶそば」は


一押しメニューらしくお店の壁にはポスターまで貼ってあるんですが、


はっきりとは写っておらず、茶色い(黒い?)かたまりにしか見えない。


普段から「machabre」と「めかぶ」が結びついていて


何度も頭の中に登場していたことばなのにイメージが浮かばないんです。





単なるど忘れとも違う。こうして書いてみると、


つまらないことに呻吟しているものだと呆れますが、


食事を終えたあとも考え続けてしまいました。





どうしてこんなことを書いているかと言いますと、


日常の中で何気なく通り過ぎていることが実に多いなぁという思いが


最近強くなっていていたからなんです。





例えば、食事の数時間前に読んでいた『群像』(2008年10月号)


高橋源一郎と町田康の対談にこんなくだりがありました。


これを読んで皆さん、どう思いますか?






高橋:よく考えると、ふだん我々は生きているとき、集中してはいませんね。


町田:思い切り気が散っています(笑)。


高橋:自分ではいつも真剣に生きているような気がしているけれども、


   実はほとんど何も考えないでぼーっとしている。


町田:ええ。ほとんどはノイズとして捨てていますから。


(中略)


高橋:小説は何のために存在するのか、という問いにはいろんな答え方ができる


   と思うんですけれども、「緊張感を持って現実を見てもらうため」という


   言い方が一番しっくりするような気がします。…


(「次なる宿屋」をめざして、『群像』2008年10月号、講談社p.93)





高橋さんは「小説の存在意義」(芸術の存在意義*2)を


「緊張感を持って現実を見てもらう」ことだと言います。


これは裏を返せば、普通の人は日常のなかで周囲の現実を仔細に見、

深く考えることが如何に難しいかということを示唆しています*3


僕はこれがすごく恐いことだと思うのです。





「めかぶ」くらいのことなら、別に支障はありませんが、

たとえば括弧に入るのがユダヤ人*4なら、イスラーム*5だったらどうでしょうか?


「ユダヤ人」や「イスラーム」のことをちゃんとイメージできない、


あるいはイメージできないことを意識しないまま勝手な放言をすることってありませんか?


開き直るわけではありませんが、僕は身に覚えがあります。





村上春樹さんの小説『海辺のカフカ』のなかで、性同一性障害を抱え、


医学的には女性でありながらゲイである大島さんのせりふに、





すべては想像力の問題だ」「ぼくが最も恐れるのは『うつろな人々』だ





というものがあったことを強く覚えています。


このことが僕のなかでジャパンファウンデーションでの仕事とどう繋がっていくのか、


まだ具体的にはイメージできていなのですが、根底の部分で重要になってくるのでは


ないかと思い書き留めた次第です。




*1:今年度のジャパンファウンデーション文化人招へい事業では『僕はマゼランと旅した』『シカゴ育ち』でお馴染み、スチュアート・ダイベックさんが来日される予定です。


*2:例:現在開催中の「横浜トリエンナーレ2008」総合ディレクター、水沢勉氏が語る全体テーマとは…


*3:例:今週発売の『週刊現代』のなかの高橋さんのコラム『おじさんは白馬に乗って』で紹介されている真木蔵人さんが異彩を放っているのはそのためだと思われます。


*4:例:内田樹『私家版 ユダヤ文化論』(文芸春秋、2006年)


*5:例:小川忠『テロと救済の原理主義』(新潮選書、2007年)





Friday, September 26, 2008

【緊急告知】マルコ・ミュラー ヴェネチア国際映画祭ディレクター来日!






こんにちは。恵夢です。




来週10月1日、国際交流基金あげてのビッグイベント*1のひとつ、


国際交流基金賞授賞式が行われます。国際交流基金賞は


ジャパンファウンデーションが設立された翌年1973年から毎年、


国際文化交流により国際友好親善・国際相互理解に大きく貢献した方の中から、


外部有識者による選考委員会によって選考された方へ授賞しています。


36回目の今年は「文化芸術交流部門」「日本語部門」「日本研究部門」の


各部門1名の受賞者が選ばれました。各受賞者のプロフィールなどについては


こちらをご覧ください!





さて、文化芸術交流部門受賞者はヴェネチア国際映画祭ディレクターの


マルコ・ミュラーさん。





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この方は日本映画を高く評価されており、以前ディレクターを務めていた


ロカルノ他の映画祭でも他のアジア映画と並んで日本の作品を紹介しています。


欧米以外の作品を積極的に紹介するだけでなく、国際共同製作を促進するための


基金の設立にも尽力するなど、本当にいろいろな活躍をしていらっしゃいます。


ヴェネチア国際映画祭には今年は宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」、


押井守監督スカイ・クロラ」、北野武監督アキレスと亀」が出品されましたね。


マルチな才能、エネルギッシュな活動、何ヶ国語も操れる方ということで


(もともと東洋学と民族音楽学、民族映像学なども研究されたご経験をお持ちで、


中国で研究活動されたこともあるというマルチぶり)、お目にかかれるのを

とても楽しみにしている私たち担当者*2


授賞式は招待者ベースなのですが、受賞記念講演会があり、


どなたでも参加できますので映画に関心のある人、


イタリア語が聞きたい人(同時通訳あり)、是非是非どうぞ!!





日時は10月2日(木)14時から、


場所は東京・九段下のイタリア文化会館


テーマは「日本映画と私」です。


講演会の詳細などはこちらで今すぐチェック!


メールかFAXでのお申込が必要です。





当日の司会は、東京国際映画祭コンペティション部門 プログラミング・ディレクターの


矢田部吉彦さんに引き受けていただきました!!


講演会の後には、おいしいコーヒーの出る(はず)懇親会もあります。


是非ご参加くださいね!!




*1:当日は担当部署の情報センターだけでなく、他の部署から主に若手職員が総動員で受付や会場係もやります。今年は横浜トリエンナーレのオープニングイベントもそうだったし、国際交流基金ってこういうところは結構手作りだなあと思います。こういう肉体労働はときどきあるんですが、他の団体ではどうやっているんだろうと思うことも…。ホテルの宴会場でやる授賞式ですが、司会も情報センター部長が務めているんですよ…


*2:裏話:とにかくお忙しい方なので、事前の連絡がつかず、実はもう明日!!来日されるのですが、日程がちゃんと決まってない……でも授賞を喜んでいただけてよかったです。





Thursday, September 25, 2008

インターン生による座談会 その2



国際交流基金(以下、基金)では、大学との協定に基づき、主に夏にインターン生を受け入れています。


受入ピークだった8月末~9月上旬が過ぎ、インターン生の数も随分と少なくなりました。


ここでは、去る9月11日に、3名のインターン生による座談会を行いましたので、その様子をご紹介します。






司会:この座談会は、インターンの皆さんの情報共有・意見交換の場として、またこれまでのご自身の実習の振り返りとして、さらには、私たち職員もインターンの皆さんから客観的な立場で基金に対する率直なご意見をお伺いしたいと思い実施しているものです。


それでは、早速1人ずつ自己紹介からお願いします!






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(左から、野村さん、楊さん、小山さん、司会者)








楊 潤娥(やん ゆな)(立命館大学国際関係学部3年)


韓国人ですが、母の仕事の都合で高校から日本に住んでいます。


芸術交流部舞台芸術課で実習しています。


これまでに行った主な業務は、これまで基金が行った公演事業の一覧表の作成、海外公演の助成申請資料のデータ入力です。





小山 恵鼓(こやま けいこ)(法政大学国際文化学部3年)


中国人と日本人のハーフです。私も、父の仕事の都合で高校から日本にいます。


情報センターで、基金が発行している雑誌の原稿を入力したり、各国にある基金の海外事務所のウェブサイトの比較や評価をしたりしています。





野村 麻有(のむら まゆ)(一橋大学法学部2年)


私はお二人のような海外経験はなく、日本の教育しか受けていません。


事業開発戦略室で、企業向けアンケートの校正やデータ整理を行っています。









司会:皆さんそれぞれ色々な業務をなさっているのですね。ところで、そもそも国際交流基金のインターンシップに応募された動機はなんですか?






楊:


私はもともと国際交流に興味があり、ちょうど大学のインターンシップ提携先のひとつに基金があったので、いい機会だと思い応募しました。





小山:


私も国際交流に興味があり、できれば将来の仕事にしたいと思っています。


基金は大学のインターンシップ提携先のひとつなのですが、そうとは知らず、個人的に人事課に問い合わせたのがきっかけです(笑)。





野村:


主に三つの理由があります。


ひとつは就活っぽいことをして「働く」とは何かを少しでも実感したかったこと。


今のところ弁護士を志望しており、就活の機会がないからです。


ふたつめは政府系の機関の雰囲気を知りたかったこと。大学のゼミで行政改革を扱ったこともあり、その実態を確かめたかったんです。


最後に、これはお二人と一緒で、国際交流に興味があったこと。私は15年間同じ学校に通い、人間関係も変わらず、環境の変化を経験していないんです。その反動なのか、いろいろな世界を見たい、バックグラウンドの違う人と交流したい、という意識が強いですね。大学のインターンシッププログラムの提携先に基金の名前を発見し、3つを満たしてくれるいい機会だと思い応募しました。









司会:なるほど。皆さんいろいろな思いがあったのですね。実際に基金でインターンシップをしてみて、基金に対するイメージに変化はありましたか?






楊:


「国際交流基金」という名前から、財団なのかと思っていました(笑)。


政府系の機関なので、職員の方はスーツでカタい人が多いのかと思っていましたが、カジュアルな雰囲気で、職員の方も穏やかで気さくな方が多く、安心しました。


女性が多いな、と思いました。





小山:


私は国際交流を仕事にしたくて基金でのインターンシップを志望したのですが、実際の業務はペーパーワークなどの事務作業が多く、業務中に「国際交流をしている!」と感じたことはありません。


むしろ、基金の業務は自分でない誰かが国際交流をするための準備であり、裏方というか潤滑油の役割であると学びました。





野村:


職場では英語が飛び交い、会議は常にバーチャルなのかと思っていました(笑)。


イメージ通りだったのは、文書主義であるところや、法令遵守の意識が強いところです。一見したところ女性は想像以上に多かったですね。独立行政法人化の影響は特に感じませんでした。









司会:働いてみてはじめてわかることも多かったわけですね。最後に、基金でのインターンシップを通して感じたことを、忌憚なく語ってください。






楊:


私は、国際交流は世界平和のために必ず必要だと思いますが、国際交流だけで世界平和を実現するのは難しいということに気づきました。国際交流によって実現できることにも限界があるのです。基金の活動は「日本外交に資すること」を基本的な目的においていますが、国際交流をすることが直接的に日本外交を有利にするとは言いきれません。韓国に駐在していた職員の方のお話にもあったように、韓国では対日交流をした人の一部で対日感情が悪化したケースも見られるようです。韓国で日本語学習者が増え、日本で韓流ブームがおきても、それが靖国問題の解決につながるわけではありません。基金の活動がどの程度その目的を果たしているのか、改めて疑問に感じました。









司会:おっしゃるとおり、国際交流が全ての問題を解決できるわけではないと思います。また、国や地域によっても、国際交流に求められる役割は異なってきます。


日中交流センターという部署がありますが、ここでは中国人高校生の約1年間の日本留学プログラムを実施しています。すぐには成果が出ないかもしれないけれど、地道な草の根交流を通じて、人と人との相互理解や信頼が出来てくれば、将来の国家間関係によい影響を与えていけるかもしれません。そういう、遠い目標を見据えながら、やっている部分もあります。






小山:


基金の主な活動は、日本の文化を海外に伝えることであり、一方通行になりがちだと感じました。もちろん、税金を使っている以上、国益にかなうようにしなければならないから、受信よりも発信が重視されているのは仕方がないのかもしれませんが、理想的な国際交流は双方向のものであり、基金が海外の文化を日本国内に紹介する姿勢がもっと見られると良いと思いました。









司会:なるほど。確かに、ジャパンファウンデーションの目的のうち、最も主要なもの


は日本の文化を海外に紹介することですが、海外の文化を日本に紹介する活動も目的の一つで、相当程度実施しています! 例えば、現在開催中の横浜トリエンナーレやアバンギャルド・チャイナもそうですし、国内での国際シンポジウムや、異文化理解講座なども、日本の方に海外の文化についての理解を深めていただくことを目的としています。






野村:


働くためには自己肯定力が必要だ、と感じました。というのも、毎日の事務作業を通じて、自分が「国際交流に貢献した」というようなやり甲斐を感じたことはあまり多くなかったからです。海外にまたがる企画もあり、自分のしたことは、大きなプロジェクトのなかのほんの一部分にすぎず、行った業務が結果として国際交流にどう反映したのか、簡単には見えないからです。しかし、私が行った事務作業や肉体労働は、国際交流そのものではなくとも、国際交流するために必ず必要で、絶対に誰かがやらなくてはいけないことなのです。一見は地道な事務作業でも、きっとどこかで誰かの国際交流に役立っているはずだ、と信じてとりあえず進めることが大切なのです。この自己肯定力は、特に基金のような政府系組織で働くために必要だと思います。また、お金の使い道や効果を国民に説明する義務もあります。楊さんのお話と重複しますが、国民のなかには基金が日本外交に与える影響に限界を感じ、税金の無駄遣いだと批判する人もいるでしょう。たしかに、基金の活動は日本の外交問題すべてを解決できるわけではありませんが、しかし、解決のための前提というか土台であり、継続して行わなければならないのです。その意味で、自己肯定力は必要なのです。









司会:なるほど、自己肯定力は基金に限らずどの職場に行っても必要かもしれませんね。三人とも基金の活動を客観的な視点から冷静に分析していますね。これこそインターンシップの醍醐味ですね。皆さんには、このインターンシップ中に実際の職場で見て、聞いて、感じて、学んだ基金についての情報を、是非周囲の方々と共有していただければと思います。本日はどうもありがとうございました。






Wednesday, September 24, 2008

日本での11ヶ月~中国高校生長期招へい事業~






ご無沙汰しております、久保田です。





9月2日、中国から26名の高校生が来日しました。


彼らは中国高校生長期招へい事業の第3期生、


日本各地での11ヶ月間の留学を目的とした来日です。





9月5日には国際交流基金(ジャパンファウンデーション)本部で


歓迎セレモニーが行われました。





そこで僕が目にしたのは、言葉通り、彼らの「勇姿」でした。


16,7歳という多感な時期に長期間、日本で生活するなんて、


勇気なくしてできることではないですよね(すごい!)


よいところも、悪いところを含めて、日本を知ってほしいと思いました。





彼らの様子は、日中交流センターのウェブサイトで垣間見ることができます。


内容大充実の「心連心Web」、まだご覧になっていない方は、ぜひご覧ください!





彼らを見て感じたことに関連するのですが、


基金ではよく「親日派」よりも「知日派」ということばを耳にします。


僕はまだ十分に咀嚼できていないのですが、最近、


個人的にはこんなことじゃないかなと思うことがありました。





何かに対して、知識や実体験がないままに親しみを感じたり、


嫌悪感を抱いたりすることって日常(少なくとも僕は)よくあります。


でもそれって、ちょっと立ち止まってみたら、理不尽ですよね。


あとで振り返ると、すごく恥ずかしく、苦々しく感じられて、


心のやり場がなくなってしまいます。





すべてを理不尽や不合理の一言で片付けられないことは重々わかっていますが、


それでも、できるだけ、思い込みや先入観や偏見、或いは


表層的なイメージといったものから遠くあるほうがいいと思うんです。





「知る」から始まると、相手のことをそう簡単によくも悪くも言えなくなってきます。


特に、ゆっくりと時間をかけて、相手のことを知り、考えるときはそうではないでしょうか?


相手と真剣に向きあうときには、自分のこともよく見つめることが大きいかもしれません。





例えば、村上春樹氏は、ウェブ上での読者とのやりとりのなかで、


すごく腹が立ったときどうしますか?」という質問に、こんなふうに答えていました。






…僕はそういうときには「自分がどれほどくだらない人間であるか」


についてせつせつと考えます。僕がどれほどみっともない失敗をして、


どれほど他人を傷つけて、どれほど多くの大事な約束を破ってきたか、


そういうことをひとつひとつリストにしていきます。


するとそのうちに他人に腹を立てる気がだんだん失せていきます。


だって考えれば考えるほど、こんな人間に、他人に対して


腹を立てる資格なんてないんだもの


(もちろんこういうのも「ある程度」ということですが)。


村上春樹『そうだ、村上さんに聞いてみよう』(朝日新聞社、p.52)






深い自省とバランスのとれた謙虚さが同居した考え方だと感服した覚えがあります。


自分のことを省みれば、そんなに易々とひとのことをとやかく言えないですよね。





ともあれ、高校生の皆さん、まずは健康に気をつけて充実した時間を送ってくださいね!





Friday, September 12, 2008

アチェ子ども会議~「アチェの子どもたちと創る演劇ワークショップ」から1年~






インドネシア・スマトラ島・アチェ。

インドネシア政府軍と独立派勢力による衝突が30年に渡って続いた元紛争地*1




ジャパンファウンデーションは、2007年4月、芸術・文化の力で、元紛争地、アチェの子どもたちの精神的・心理的ケアのお手伝いをしようと、復興支援事業「アチェの子どもたちと創る演劇ワークショップ」)を実施しました*2





その演劇ワークショップから1年。


ワークショップに参加した子どもたちは、あれからどうしているのでしょうか。





今年8月、ジャパンファウンデーションでは、昨年の演劇ワークショップに参加した子どもたちが、かつての紛争のこと、自分や周囲に生じた変化のことを振り返り、将来の平和維持のためにできることなどについて話し合う「アチェ子ども会議」を開催しました。


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今日は、本事業の担当者麦谷職員のインタビューを交えながら、アチェ子ども会議をご紹介したいと思います(記:くんし)。


(右が日本研究・知的交流部アジア大洋州課麦谷さんです。)


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◆ 子ども会議の内容とは??

子ども会議は、2008年8月16日から20日までの5日間、アチェから約300キロ、車で10時間の山間地帯にある中アチェ県の県都タケゴン*3で開催されました。



大きな地図で見る





お話を聞きながら、まず何と言っても驚いたのが、タケゴンの場所!(地図上の「A」地点)





地図の左上にあるのがアチェですが、そこからタケゴンまでは約300キロ。


日本で言えば、東京から名古屋くらいまでの距離。決して近い距離ではありません。しかも、移動の容易ならぬ山間部!! 


ちなみに、そもそもスマトラ島ってどこだっけ?? という方のために、縮尺を大きくすると、以下になります。



大きな地図で見る






麦谷さん:開催地としてこの場所を選んだ理由は、昨年の演劇ワークショップの開催地がアチェ(北アチェ県)でしたので、各地域の参加者に出来る限り公平になるように、参加者の中に出身者が多い中アチェ県の県都を選びました。









◆ 参加した子どもたち


2008年の演劇ワークショップには紛争被害の経験を持つ中学生・高校生30名(中アチェ県、北アチェ県、ピディ県から各10名)が参加し、寝食をともにしましたが、今回の会議には、その30名のうち25名が参加しました。


子どもたちにとっては、1年と4ヶ月ぶりの再会となりました!








◆ 地図を作る、協働作業


再会を喜んだ後、まずはエクスカーション! タケゴン近郊の湖のほとりにある伝統的な木造建築家屋を見学しました。その建物はアチェの王族の住居だったそうで、今も近くの村に末裔の方が住んでおり、その方が木彫の意匠や部屋の内部について案内をしてくださいました。


その後、近くの村を訪ねて、地図を作るというグループ・ワークに取り組みました。村の人たちにインタビューして、村の歴史や、家族構成、周りにある自然環境などを書き込んでいきます。


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麦谷さん:「どうして直接関わりのない村の地図を作るの?」と思われるかもしれませんが、この後、皆には、自分たちの村の地図を作ってもらう予定にしていたので、その練習をしました。


「子どもたちの精神的・心理的ケア」と言っても、参加した中学生・高校生は、それぞれ、インドネシア政府(国軍)寄りの家庭・村、独立派ゲリラ(GAM)寄りの家庭・村とそれぞれ異なる背景がありますし、まだ精神的な傷跡が生々しく外部者が軽々しく掘り起こせることではありません。


特に前回のワークショップでは、自分の住んでいる村を離れて初対面の同世代と集団生活をする緊張感などから、とても紛争について直接、語り合う雰囲気ではありませんでした。


今回もワークショップのファシリテーターを務めてくださった花崎攝さんは、それは慎重にプログラムを企画してくださり、現場でも刻々と子ども達の様子を見ながら、どこまで・どんな風に進められるか、細かい調整をしながら進めてくださいました。






 地図を作るという作業にはいろんなことを総合的に学ぶ機能が含まれています。


 例えば、道路・農地・家屋・学校やモスクなどの公共施設の配置を空間的に理解するだけでなく、それらの配置がどうしてそうなっているのか、固い言葉で言えば、ミクロなレベルですが、権力の分布を一覧することができますし、過去の出来事を書き込むことで「教科書の歴史=国家レベルの歴史観」とは違う「村の歴史」を考えることもできます。


 地図は社会的な構造を把握するにあたっていろんな役割を果たします。






麦谷さん:これらのグループワークは、敢えて違う村の出身者同士でグループを作り、インタビューをする人、地図を書き留める人など役割分担をしながらの協働作業としました。


 


 誰の出身地でもない村で地図作りの練習をした後は、いよいよ、本番、自分たちの村の地図作りに取り組みました。


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地図に書き込むことは、(1)現在あるもの、(2)昔の記憶や出来事、(3)将来、村にあるとよいもの、の3つです。


つまり、現在・過去・未来を地図上に表現してもらいました。この過去の部分で、直接的に触れるのはこれまで憚られた紛争時の出来事を表現してもらえないかと考えました。


また将来について考える機会を設けることで、これからの平和は自分たちが作っていけるのだという気持ちも実感してもらいたいという狙いもありました。



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◆ 子どもたちのエンパワメント


子どもたちは、言うまでもなく次代の担い手。


紛争を体験した大人たちのわだかまりを取り去るのは容易ではないかもしれませんが、次代を担う子どもたちが、相手を知り、相手を理解し、異なりを越えていく経験を重ねることで、次また紛争に陥るリスクを低めていけるはず・・・。






麦谷さん:グループごとに地図を発表した際、「この通りで銃撃戦があった」「誰それが怪我をした」などと話しているうちに、泣き出してしまう子どももいました。でも、このような作業を通じて、自分たちの村を振り返る、村を理解し直す、将来への希望をみんなで共有することができたことは、次につながる一つのステップとなったと感じています。






◆ アチェ子ども会議担当者としての思い






麦谷さん:今回の事業は、前回の演劇ワークショップのフォローアップとして構想したものです。どんな事業においても言えるかもしれませんが、子どもたちの精神的ケアを主眼とした事業であれば尚のこと、やりっぱなしにするのではなく、フォローをした上で、次の展開をしたいと考えていました。また、現地の地域コミュニティから十分な理解を得ていくためにも、やはりフォローが必要と考えました。


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現地の復興支援に携わるのに、紛争地、元紛争地での事業実施経験が少ないジャパンファウンデーションは適役なのか、国際機関や国際開発NGOにゆだねる方がよいのではないかという戸惑いは常にありました。


しかし、今回実際に現場に赴き、現地の子どもたちのエンパワメントのプロセスに関与できたという実感を得ました。


ジャパンファウンデーションの強みである芸術・文化交流によって、元紛争地の子どもたちの精神的復興に貢献する事業の、一つのモデルにできたのではないかと思います。今後は、昨年度の演劇ワークショップ以来事業を共催してきた現地NGOコミュニタス・ティカール・パンダンに事業の実施主体を移していくことで、引き続き事業を継続していければと考えています。






ここで、お知らせです。


来週9月17日(水)18:00~20:00に、





ジャパンファウンデーション(本部:東京)にて、





JFサポーターズクラブ9月イベントが、





開催されます!!








テーマは、「芸術による、元紛争地の子どもたちの心のケア~インドネシア・アチェ~」。


アチェ子ども会議で実際に現地に赴いた、演劇専門家の花崎攝さんにお話していただきます。


ホームページの申込方法をご参照の上、メールまたはファックスでお申込ください!


(参加費はJFサポーターズクラブ会員であれば無料、一般の方は200円となります。)


皆様のご来場をお待ちしています。




*1:2004年12月のスマトラ沖地震をきっかけに、和平への機運が高まり、2005年8月15日に和平合意が成立しました。


*2:担当者談はこちら、ブログ記事はこちらこちらをご参照ください。


*3:ナングロ・アチェ・ダルサラーム州 中アチェ県にあります。





Wednesday, September 10, 2008

横浜トリエンナーレ開催まであと4日!!



・。☆ 「現代アートの祭典」横浜トリエンナーレ*1開催間近です。 *・。☆








2001年に始まった現代美術の国際展「横浜トリエンナーレ」の第3回展である


今年は、総合ディレクター水沢勉氏の掲げるテーマ「Time Crevasse」をもとに、


世界各地の作家60〜70名程度の多様な作品 (映像、インスタレーション、写真、絵画、彫刻等) が横浜に集結します。


展示のみにとどまらず、トリエンナーレのコンセプトや理念を補完するシンポジウムをはじめ、作家と参加者との対話が広がるようなワークショップやギャラリー・トークなどの交流イベントも開催される、なんとも盛りだくさんなイベントなのです。





詳細はこちら↓トリエンナーレブログにて


http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/blog/


(ちなみにこのトリエンナーレブログの担当は、元祖国際交流基金ジャパンファンデーションブログ第一期のMさんです)


開催間近にして、続々と情報が更新されています♪








例えば9月12日(金)21:00からは





横浜トリエンナーレ2008の参加作家テレンス・コーによる、パレードへの参加者を募集しています


http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/blog/2008/09/post-25.html





注意事項からの抜粋には


☆当日参加される方は、上下とも「白」の服装でお越し下さいますようお願いします。


☆パレードは沈黙の中で行います。


とありますが、一体どんなパレードになるのでしょうか!?





文化の秋、みなさま奮ってご参加くださいね☆




*1:トリエンナーレ(triennale)とは3年に一度開かれる国際美術展覧会のことです。「トリエンナーレ」の原意はイタリア語で「3年に一度」。英語で「Triennial」(トライエニアル/トライアニアル)とも呼ばれます





Friday, September 5, 2008

インターン生による座談会 その1



はじめまして。


8月18日からジャパンファウンデーションの人事課でインターンシップをしている劉(りゅう)です。


ジャパンファウンデーションでは、大学との協定に基づき、主に夏にインターン生を受け入れています。8月下旬~9月上旬は、インターンシップもピークを迎え、毎日10名ほどのインターン生が実習をしています。


去る8月27日に、インターン生による座談会を行いましたので、ここではその様子を紹介します。





*  *  *  *  *


座談会の目的は、インターン生同士で、担当業務やジャパンファウンデーションについて意見交換することです。


ただ意見を発表し合うではなく、みんなでグループワークに取り組むことにしました。


学生ならではの自由な発想を大事にするために、まずはジャパンファウンデーションの業務にとらわれず、「あったらいいな」と思う国際交流企画を自由に立ててみて、3人1組のグループごとに発表することにしました。





テーマは「世界を平和にするための国際文化交流」にしました。これについてどんな事業を企画できるのか、みんなで話し合いました。





参加したインターン生(配属先)は、


鄭(てい)さん(日中交流センター)、金さん(日本語事業部企画調整課)、米田さん(トリエンナーレ準備室)、若林さん(トリエンナーレ準備室)、清浦さん(トリエンナーレ準備室)、エミリーさん(日本研究・知的交流部 欧州・中東・アフリカ課)、平田さん(日米センター知的交流課)、石井さん(日米センター知的交流課)、劉(人事課)です。


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◆グループ1(エミリー、米田、劉):


○キーワード:子どもたち、共同作業、年齢に合わせたワークショップや座談会


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米田:私たちは、小さな子供たちを対象にしたプログラムを考えてみました。例えばUNESCOでは比較的小さな子どもたちを集めて、一緒に工作をさせるという事業を行っています。なぜ工作なのかというと、工作だと絵や図を通してコミュニケーションがしやすいからです。一緒に工作したのに、一人ひとりが作ったものは実際には全く違うものになる。そこで、「みんな同じテーマを目標としていたのにこんなに違いがあるんだね」と違いを理解してもらうというものです。それを参考に、私たちは、子供たちの年齢段階に合わせて、世界中の子どもたちを対象に、異なるワークショップや座談会を実施する事業を考えました。幼い子どもたちや小学生には工作を、中学生くらいなら会議などの意見交換を、といった具合です。未来を担う存在である子どもたちを対象にすることで、短期的なものではなく、将来のための人材を育成する、という長期的な事業を行うことで社会を平和にしよう、と私たちは考えました。


エミリー:戦争や紛争の経験は、どこの国でもあると思いますので、世界中で行うことを想定しています。






◆グループ2(石井、清浦、鄭):


○キーワード:ピースバス、世界キャラバン、子どもたち、アート、文化、夢






清浦:私たちは、小学生、中高生や大学生の学生を対象とした事業を考えてみました。子どもたちの作った絵や写真、作文、過去に起こった戦争関係のドキュメント、日記や手紙、また、現地の子供たちに聞いた将来の夢等々を各国言語に訳し、バスに乗せて世界中を回るというものを考えました。名前はピースバスです。このバスは、発展途上国から始まり、世界を一年中走り回ります。バスを走らせ、訪れた各地でワークショップや展示を行い、互いの違いや痛みを知ろう、共有しよう、というものです。バスに乗るのは世界中の大学生です。世界中を回るということで基金以外の機関からの協力も必要になってくると思います。


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石井:なぜ発展途上国から始めるかというと、日本のような先進国から始めると、やはり子どもたちのいる環境も違うので、意見交換をしにくくなるのではないかと思ったからです。たとえば日本の子どもに将来の夢は何ですかと聞くと、「プリキュア*1になりたい」と答える子もいるのですが、発展途上国の子どもたちは「エレベーターに乗りたい」とかだったりします。そこで僕たちは、先進国から始めない、という形をとりました。












◆グループ3(平田、若林、金):


○キーワード:中高生、伝統的な遊び、挨拶、課外活動






平田:私たちはいろいろな国の中高生を対象に、お互いに自分の国の伝統的な遊びや、簡単な挨拶を教えあうというものを考えました。


若林:私は留学していた時に、自分の中でそれほどイメージのよくなかった国の人と交流をし、仲良くなったことで、その国の印象が変わったという経験があり、それを元にこれを考えました。


平田:今は、指差し会話の本のように簡単なあいさつ等がすぐにわかるようになっているので、そういったものを学習の前に配るのも良いと思います。伝統的な遊びや挨拶みたいに、形にならない文化を伝え合う事が異文化理解に効果的なのではないかと考えました。こういうものを課外活動にしたのは、教育にしてしまうと、国の意向に左右されやすいのではないかということと、今紛争中の国は教育を開始するまでに時間がかかり、なかなかできないのではないかと思ったからです。






質疑応答の時にはいくつかの質問が上がりました。例えば・・・。


◆グループ1への質問◆



Q:具体的に何歳くらいまでの子どもたちを対象とするつもりですか?



A:高校生になると働かなくてはならない状況の国もあると思うので、中学生以下に設定するのがよいと思います。



Q:会議で意見交換をする場合、言語はどうするのですか?



A:ジャパンファウンデーションや各国の機関が共催し、各国の通訳を手配することにより、言語の問題を解決できると思います。


◆グループ2への質問◆


Q:既にピースボート*2というものがありますが、その違いは?



A:ピースバスのメリットは、海岸沿いではない内陸にも行けることです。


◆グループ3への質問◆



Q:伝統文化にこだわってしまうと、過去の古い文化のみを伝えることになってしまい、逆にその国の現代の文化を伝えにくくなるのではないでしょうか?



A:あえて、あまり知られていない古い知識や文化を知ってもらうことで、新しい交流が生まれると考えています。





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最後に、ジャパンファウンデーションがこれらの事業に関わるとしたら、どういった形が可能かについて、インターン中に得た知識や情報を活用しながら、皆で話し合いました。



・助成プログラムとして支援することが可能だと思う。


・子どもたちや一般の市民の方たちは、世界とのネットワークを持っていないと思う。そのため、子どもや市民の方と事業を仲介する役割を担うことで、かかわることができると思う。


・日本語国際センターで日本語の教材をたくさん作っているので、教材を提供することで事業に携わることができると思う。



その他、このような意見もありました。



・ジャパンファウンデーションは国のお金を使っているので、これらの事業が日本の国民のメリットにもなることを説明できないといけないと思う。


・世界の平和に貢献することは、将来的に、日本の安全保障に活かしていけると思う。



限られた時間でしたが、インターン生同士で知恵を出し合い考えることで、いろんな刺激や気付きを得ることができました。


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以上、レポートでした。






Monday, September 1, 2008

『をちこち』インドネシア号、好評発売中です。



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久々ですが、みかんです。


週末に友人を訪ねてはじめて香川県に行ってきました!讃岐うどん、こんぴらさん、小豆島のオリーヴ・・・太陽いっぱい(水不足)の四国ですが、なんと到着すると大雨。。。めげずに金比羅宮の785段、上ってみました^^;











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その後、フェリーで島に渡ろうとしていたのですが、余りにも雨が激しいので、思い立って美術館に行くことにしたんです。丸亀の駅前にある猪熊弦一郎美術館*1


猪熊氏が自身の作と収集した近現代美術を紹介しているミュージアムです。外観はこんな感じで、四角い建物の前に黄色と赤のオブジェが目をひく建物です。











さっそく入口に近づいてみると…ん??


どこかで見たようなブルーの細いラインがあるじゃないですか!!


これ↓↓


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小さい頃、部屋の中で遊びませんでした?オモチャのプラスチックのレールです。美術館の外から中へ、パラモデル*2の作品の一部がお客さんを導くようにつながっているんですね。夏休みということもあって子ども向けのワークショップを館内のスタジオでやっていた様子。わたしが訪ねたときには、残念ながらワークショップ自体は終わってたのですが、子どもたちが自由に組み立てたレールが、スタジオの壁にはられて、豊かな模様を描いていました。実際に参加してみたかったですね~。ワークショップのポスター、実は偶然にもジャパンファウンデーションが今春インドネシアで開いた展覧会の展示風景だったんですよ。








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3月に開いた展覧会KITA!!:Japanese Artists Meet Indonesia(ジャカルタ、バンドゥン、ジョグジャカルタ)での体験が、たとえば新しい作品制作のアイディアになっていったり、帰国後に行われる今回のようなワークショップのどこかに現れて、皆さんにアートを楽しんでもらえたらいいな、というのが海外との文化交流を進めるジャパンファウンデーションの一つの期待でもあります。





大好評発売中の『をちこち』(8/9月号)の特集は「変わりゆくインドネシア」。KITA!!展の模様を巻頭カラーで紹介していますので、ぜひお手にとってみてください。さらにうれしいことに、同号で鼎談くださった見市先生(岩手県立大学)もご自身のブログでコメントを寄せていただいています。→http://d.hatena.ne.jp/kenken31/20080801/p1 目次はこちら。」




*1:設計者は新くなったMoMAや東京国立博物館でも知られる、谷口吉生さんなのであります。


*2:林泰彦さんと中野裕介さんの二人組ユニット。プラレールを用いたインスタレーション作品で話題のアーティストです。