Thursday, November 27, 2008

NPOフェローシンポジウム@和歌山



みなさん、こんにちは!


先日、和歌山出張から戻り、すっかり和歌山県ファンになった、


ブログ初登場のびわ子です♪


今回は11月15日(土)に和歌山市でわかやまNPOセンターさんと国際交流基金の日米センターで共催した「NPOフェローシンポジウム」の様子や和歌山の近況について皆さんにお届けしたいと思います☆ 





★「NPOフェローシップ」とは?


国際交流基金の日米センターでは、「NPOフェローシップ」プログラムとして、非営利組織の活動に従事される中堅層の方々が、米国のNPO活動に中長期的に携わり、更に様々なプログラムやプロジェクトに参加することにより、米国の非営利組織の運営方法を学ぶ機会を提供してきました。1988年のパイロット事業からスタートして、2007年の第8期まで延べ37名のフェローを米国に送り出しています。


今回のシンポジウムは、この「NPOフェローシップ」プログラムの一環として、米国のNPOで無事研修を終えたフェローのお二方(特定非営利活動法人ETIC〔東京〕プロデューサーの井上英之さんCSOネットワーク〔東京〕共同事業責任者黒田かをりさん)をお招きし、報告会と勉強会を和歌山市のわかやまビッグ愛で行いました。


シンポジウムの詳細は→こちら





★和歌山でシンポジウムを開催


・・・・・・で、そもそもどうして、今回のNPOフェローの報告会を和歌山県で開催するのだろう??と不思議に思われた方がいらっしゃると思います。


今回和歌山でシンポジウムを開催した理由は、茨城県のNPOの方からわかやまNPOセンターさんをご紹介頂いたことや、都市圏だけでなく、全国各地の地方のNPOの方々と勉強会を通じて交流する機会を設けるためでした。


また、東京や大阪の大都市では、勉強会があるけれど、遠くて参加できない!!地元にもっと学びの場を!!という地方の皆さまのご要望に応えるためにも、和歌山での開催は大きな意味がありました。


といった、経緯で、和歌山県で開催する事になりました!





ところで、みなさん、「和歌山」といえば何を連想されますか?





私の周りにいる関東出身の方々にお聞きすると・・・・・・、


「みかん!」と答えた方が圧倒的に多く、一般的に、うめやみかんのイメージが強いようです。実際に和歌山には・・・うめやみかんは勿論のこと・・・・熊野古道、高野山、和歌山城など歴史的遺産のほかに・・白浜海水浴場、温泉そして海・農産物に恵まれ文化と自然の香りに包まれた癒しの紀州の国であります♪


関西空港から和歌山市まで、JRで45分と利便性も高く、他府県からの観光客が来やすい地理的条件を備えています。



大きな地図で見る





ところが・・・!!


残念なことに和歌山の現状は、若者の県外への流出が激しく、21年間連続で高校生の県外流出1位の県となりました。特に近隣の大阪への流出が多いとのことです。若者の買い物や待ち合わせ場所は、大阪で、ちょっとしたスーパーでの買い物も大阪まで出て行ってしまうそうです。そのせいか、実際JR和歌山駅から徒歩5分程の距離にある、街の中心部の商店街を訪れるとシャッター通りとなっており、以前の輝きが失われたようでした。





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【金曜日19時半ごろ】





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【土曜日16時ごろ】





そんな『シャッター通り商店街』の中にあえて事務所を構え、和歌山の街に元気を取り戻そうと、精力的に活動している方々がいらっしゃいます。そうです!今回、シンポジウムの共催をさせて頂いた、わかやまNPOセンターの方々です! パチパチパチ!!





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【シンポジウム前日の打合せ風景】わかやまNPOセンターの方々





今回のNPOフェローシンポジウムでは、前述通り、井上英之さんと黒田かをりさんをお招きし、アメリカや日本のNPOでの活動を通して、「社会的起業とCSR活動の日米の先進事例」をもとにお話をして頂きました。シンポジウムの参加者より「アメリカ次期大統領オバマ氏の「チェンジ」によりNPO団体を含めた日本の市民活動は、どのように変化するか」、「和歌山や地域が変るためにどのようなキーワードがあるだろうか」等、アメリカ大統領の旬な話題から地元に密着した質問まで多く寄せられました。主催する側にあたっての反省点や今後の課題はまだまだ残りますが、報告者のお二方をはじめその他皆さまのお陰で、無事、盛況のうちに終了する事ができました。





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【左:NPOフェローのお二方 右:参加者の方々 】





それでは、最後にひとつシンポジウムで印象に残ったお話を紹介したいと思います。


「アメリカのオバマ氏次期大統領のチェンジで、日本のNPOにどのような影響があるだろうか」


という質問に対し、あるわかやまNPOセンターの方が、こう話されました。






アメリカの次期大統領オバマ氏に変わるという事は、よその国の事という感じだった。

しかし、先日、事務所近くの商店街のおじさんに、「アメリカのオバマも昔NPOで働いてたそうやな。ようやく、お前らNPOのやってる事が、分かったよ。がんばりや!」と声をかけてもらえた*1


また、その他の近隣の方々に、事務所に人の出入りは多いが一体何をやってる団体なんやろ?と、不思議に思われていたかもしれないが、オバマ次期大統領のCHANGEで、商店街のおっちゃんの心もCHANGEした。大統領が白人から黒人にCHANGEしただけにとどまらないんじゃないだろうか。



と、他愛もない話かもしれませんが、ここ和歌山にも、オバマ効果が到来したようです。


アメリカ次期大統領のチェンジがNPOの追い風になれば、と願うばかりです。


今回、シンポジウムでお世話になった関係者の皆様に対し厚くお礼申し上げます。


本当にありがとうございました。





★ おまけ


日米センターの西松課長とびわ子は、JR和歌山駅へ12時15分に到着。


現地のスタッフとの13時の打合せへ間に合わせるべく、急いで、ランチを済まさないと。。通りがかった中華料理店王将へイン。。。


ううう。。。。ここは、すごい。値段が学食並みの安さ!そして、一人分ははるかに超えるであろう、量!そして、おまけに、おいしい!実際、王将だけではなく、ここ和歌山の食材は、新鮮で安くておいしいんです。


皿うどん 500円


焼きそば350円


中華丼400円





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【左:驚きの価格と量!西松課長もびっくり!  右:一度、和歌山へ遊びに紀(来)ませんか?わかやまNPOセンターさんの看板です。】








【参考ウェブリンク先】


・特定非営利活動法人わかやまNPOセンターのウェブページは→こちら





【次回のNPOフェローシンポジウム情報】


タイトル:事業型NPO・社会的起業における組織運営と資金調達、米国NPOの知見を地域に紹介するシンポジウム


日時:2009年2月28日(土)13:00-17:00


会場:上越市市民プラザ


共催:くびき野NPOサポートセンター、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)


詳細はこちらからどうぞ。


奮ってご参加下さい!




*1:オバマ氏は、1983年にコロンビア大学卒業後、低所得者の支援活動を行うNPOで勤務していた経験を持つ





Wednesday, November 26, 2008

☆。+ ゜.ふろしきワークショップ開催しました☆。+ ゜. 






こんにちは、蟹江です。


本日は、商品開発ワーキングチームのあいさんから風呂敷ワークショップの参加レポートをお届けします☆












あいさん:


みなさん、こんにちは、ちょっと前のことになってしまいますが…


ジャパンファウンデーションは今年7月、「横浜トリエンナーレ2008記念 JFオリジナルふろしき」デザインを公募いたしました!


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そして9月、プロのデザイナーも参加した厳正なる審査の結果、優秀賞に選ばれた3点がオリジナルグッズとして発売されました!


おかげさまでJFオリジナルふろしきは一部品切れも出るほどの好評をいただいております。☆”



更に11月5日、このふろしきの完成を記念して「JFオリジナルふろしきデザイン展&ラッピング展」そして、ふろしきの楽しみ方ワークショップ及びデザイナーさんたちの表彰式が行われました。


盛り沢山なイベントうち、今日はこのワークショップの模様をお伝えしたいと思います!


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講師はこものちほさん。ラッピングコーディネーター、ふろしき研修会講師、マナー講師、ラジオパーソナリティと幅広く活躍なさっています。当日は柄も大きさも多様なふろしきのコレクションをお持ちくださいました。


参加者は15名ほどで、年齢層も持参されたふろしきも本当に様々。ふろしきが「一家に一枚(数枚)」の必須アイテムであることを実感しました。


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まずはふろしきの歴史や伝統的な柄についてご紹介。


みなさん、ふろしきの名前の由来をご存知でしたか?室町時代に武将が入浴する際、家紋をつけた布の上で衣服を脱ぎ、衣服を包んで使用したのが始めと言われているとか。


そしてふろしきと言えば「唐草模様」ですよね。


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泥棒が盗んだ荷物を包むイメージが強いこの柄ですが、実は唐草模様はぐんぐん伸びる蔦が子孫繁栄を表す縁起物とのこと。婚礼道具を包むことも多いそうです。


「麻の葉」は健康を表し、赤ちゃんの着物によく使われた柄だとか。また、先生のコレクションの中には見てのとおり御目出度い対の「熨斗」をデザインしたものもありました。
















さて、いよいよふろしきを使って色々な物を包んでみよう!ということになったのですが…どうやら筆者は生来の不器用だったようで、何を包んでもいまいち格好が良くありません。そもそも結び目が立て結びです・・・。


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それはさておき、先生の教えてくださる包み方は、最も正式とされる「平包み」から「スイングバッグ」「ハンドバッグ」「ティッシュカバー」「ボトルラッピング」「リュック」など、ふろしき一枚でこんなに!と思うほどの多様さ、美しさでした。


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定番のティッシュカバーですが、こんなにバランスよく作るのは意外と難しいです(私だけ?)…。





大判のふろしきを使うとこんな本格的なバッグまでできてしまいます


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色々な包み方の他にも、真結びとその簡単なほどき方、ひとつ結びのコツなど基礎的なことを教えていただきました。


これで少しは私も上手く物を包めるようになった・・・はずです。


皆さんも、ふろしきで色々なものを包んでみたい!とお思いになったのではないでしょうか。省資源、リサイクルの文脈で注目されるふろしきですが、今回のワークショップではそれだけでなく自分の好きな色や模様で、自分の手を使って身の回りのものをアレンジするよろこびを味わうことができました。


ちなみに…JFオリジナルふろしきをお買い上げの方には、こものちほ先生プロデュースによる包み方パンフレットもついています。包んでよし、首に巻いてよしのJFオリジナルふろしき、おススメです!






Tuesday, November 25, 2008

中国大学日本語教師研修






日本語国際センターY.Yです。今回は、「中国大学日本語教師研修」をご紹介したいと思います。





中国各地の大学で日本語を教えている先生たちが、毎年9月中旬から11月上旬の51日間にわたり、日本語国際センターで研修を受けています。今回も広い中国の全国各地から、北は黒龍江省に始まり、南は広東省を超えさらに海南島まで、大学で日本語を教えている40名の先生が参加しました。


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中国は、日本語学習者数が約68万人と、堂々の世界第2位!*1





そんなすぐお隣の国・中国からどんな先生が参加しているのか、さっそくインタビューしてみましょう。








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李晨先生(山東省・魯東大学)


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忙しい研修の間にインタビューを受けていただき、ありがとうございます。それではまず、李先生が日本語を勉強し始めたきっかけについて教えてください。






私は中国の東北部・吉林省の長春出身です。たまたま隣の家に、吉林省農業研究所の通訳の方が住んでいました。戦前の日本に留学したこともある方で、お宅に遊びに行った時、日本の絵本がありました。そこで初めて日本語の文字を見て、「中国の他にも漢字を使っている国があるのか」と驚きを感じたのがきっかけです。



それでは、日本語の先生になったきっかけは?



師範大学でしたので、自然に日本語教師の道を目指すようになりました。大学卒業以来、修士号取得や日本留学をはさみながら、長年ずっと日本語を教えて来て現在に至ります。






今回の研修に参加した感想はいかがですか?



そうですね、「第二言語習得」について、理論から実践まで系統的に学ぶことができたのが一番の収穫です。これまでに部分的に触れたことはあっても、体系的に学んだのは初めてでしたから。また、久しぶりに学生の立場に戻ることができたのも貴重な経験でした。



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于鵬先生(天津市・天津師範大学)       


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于先生と日本語の出会いについて教えてください。



私が小学校に上がった頃、中国は文化大革命の真っ只中でした。学校教育も麻痺状態で、授業もあまり満足に受けられない状況だったのです。


1972年に日中国交正常化が実現し、それをきっかけに、家の近所にあった大学で日本語講座が開催されることになりました。当時13歳か14歳だった私は、母についてその講座に通うようになりました。



その後、大学でも日本語を専攻なさったのですか?



はい。そして大学卒業後は、市役所で外国との貿易・経済方面の仕事を担当するようになりました。



大学卒業後、すぐに日本語教育の道に進んだのではなかったのですね。



出張で日本へ来る機会もありました。そして、日本へ留学中のクラスメートに再会し、話を聞くうちに、「自分も日本へ留学したい」と思うようになったのです。その夢が叶い、1992年から3年間、福岡に留学し、教育学の修士号を取得しました。



日本留学の後は、すぐ中国へ帰国なさったのですか?



いいえ、そのまま日本に残りました。中国との貿易を行っている日本の会社に就職し、6年間働きました。



中国にはいつ戻られたのですか?



2001年です。「日本語と経済・貿易の両分野をカバーする講義をしてほしい」と大学にいた知り合いから依頼を受け、中国への帰国を決め、大学で教鞭を執るようになったのです。



中国の官公庁と日本の会社での実務経験、さらに日本の大学院留学の経験。中国でも最近は、単に語学ができるだけではなく、「語学」+「専門分野」と2つの強みを持つ「複合型人材」の育成が強化されていますが、于先生はまさにうってつけの人材だったわけですね。



いえいえ、そんな(笑)。


・・・そういうわけで私は、教師経験はまだあまり長くないのです。


そのため、今回の研修では、多くの収穫がありました。とりわけ、自分の教授実践を振り返り、授業の改善をはかるための「授業研究」は、大変役に立ちました。


 


日本と中国の文化には、多くの共通点がありますが、違いもまた数多くあります。自分は留学で3年・仕事で6年と、9年間の日本滞在経験がありますが、それでもまだまだ学ぶことがたくさんあります。これからも今回の研修で学んだことを生かしていきたいです。



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この「中国大学日本語教師研修」に参加した40名の皆さんは、もともと高い日本語レベルを持っている上、非常に勉強熱心な方々でした。





授業や研究課題に全力で取り組んでいたのはもちろんのこと、歌舞伎鑑賞に行けば、上演中はずっと舞台を食い入るように見つめ、幕間の休憩時間になっても席を立たず、寸暇を惜しんで筋書きを読み込む姿が続出。





外へ出かけるときはカメラを手に、お店の看板や注意書き等、教材に利用できそうな物を見つけたら即撮影。


駅で電車を待つわずかの時間も、


「あそこにある広告のキャッチフレーズを中国語に翻訳するとしたら?」


「こんな訳し方はどう?」


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日本滞在経験のあるベテランの先生も、今回が初来日だった若手の先生も、51日間の研修期間を目いっぱい活用し、吸収できるものは何でも全て学び取っていこうとする意欲の高さが印象的でした。





広い中国のあちこちの大学に帰って行った後も、今回の研修で得た収穫を生かしながら、熱心に日本語学習中の大学生の指導にあたって下さることでしょう。




*1:国際交流基金「海外日本語教育機関調査」2006年度版より→http://www.jpf.go.jp/j/japanese/survey/result/index.html





Wednesday, November 19, 2008

現地職員訪日研修






最近、ポール・トーマス・アンダーソン作品にはまっている久保田です*1





さて今日はJFの職員研修の1つ現地職員訪日研修についてとりあげます。


国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は現在、海外19ヶ国・20都市に


21の海外拠点(以下、事務所と略しますね)を持っていることはすでにご案内の


とおりかと思います。10月はじめ、そのうち6つの事務所から現地職員の方々が1名


ずつ来日し、約2週間の研修に参加しました。





今回の研修分野は日本語教育、基金本部での各種ブリーフィングはもちろんのこと、


浦和の日本語国際センター、大阪の関西国際センター、京都支部といった


JF付属機関や支部、加えて、にほんごの凡人社、アルク、早稲田大学大学院


といった日本語教育関連機関での研修・取材、さらには京都精華大学、京都


国際マンガミュージアム、横浜トリエンナーレ、歌舞伎観賞と内容は本当に


盛りだくさん。僕も日本語能力試験担当としてブリーフィングさせて頂きました。





今回参加したメンバーは、


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金さん(ソウル日本文化センター)


張さん(北京日本文化センター)


Apinさん(ジャカルタ日本文化センター)


Chanidaさん(バンコク日本文化センター)


Kimさん(ロンドン事務所)


Vanさん(ベトナム日本文化交流センター)



 


の6名(写真はジャパンファウンデーションの小倉理事長(中央)を囲んでの1枚)。


「みなさんはこの研修でどんなことを学ばれたのだろう?」


そんな思いを抱きつつ、研修のWrap-upの時間にお邪魔してきました。





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久:まずはソウルの金さんから、今回の研修の感想を教えて頂けますか?









金さん:私は4年前にも日本研究・知的交流分野の研修に参加した


ことがあったのですが、そのときの研修は今回のようなグループ


研修ではなく、1人で研修を組み立てる形でした。グループ研修の


よいところは、他の海外事務所の職員とつながりができ、いろいろ


と情報交換ができることだと思います。





訪問先で印象に残ったのは、日本語国際センターと


関西国際センターでした。いま両センターには


ちょうど韓国からの研修生が来ています。


彼らとは研修参加申請の際にソウル日本文化


センターで会ったことがありますが、実際に


両センターで研修に参加している彼らの明るい


顔を見て、担当者としてやりがいを感じました。






久:なるほど!続いてジャカルタのApinさんは如何でしょう?









Apinさん:私も2回目の参加で、前回は15年前でした。


一番印象に残ったのは関西国際センターを初めて訪問できて、その


センターで研修生と会えたことです。いまEPA協定で介護福祉士を


目指すひとたちが関西での研修を受けています。出国前、彼らと


ジャカルタで会いました。私は関西センターに実際に行ったことが


なく、写真や資料で得た知識しかなかったのに関西国際センターに


ついて彼らにブリーフィングをしていました。





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【関西国際センターでの記念写真】





その時、彼らはまだ日本語ができませんでしたが、関西センターで


会った時にはみんな日本語が話せました。よかったと思います。


関西センターと浦和センターで、施設を見たり、そのセンターの


色々なことを説明して頂いたりすることができましたので、


これからは自信をもって研修生にブリーフィングができそうです。









久:確かに、生の現場を見たことがあるのとないのとでは、


ブリーフィングにも大きな違いが出てきますよね。


ロンドンのKimさんは如何でしたか?









Kimさん:今回、研修のチャンスを頂けたことを、ありがたく思って


います。今回のメンバーは私以外、全員アジアからの参加者です。


アジアとイギリスでは日本語事業を行うときの前提というか、


文脈というか、そういうものが違うと思います。


イギリスでの外国語教育の主流はやはりヨーロッパの言語です。


この10年間ほどで、日本語に対するニーズの高まりがあると


いっても、やはりその大枠は変わらないなか、今後の展開を考える


ヒントをたくさん得ることができました。





例えば、ほかの海外事務所のメンバーと知り合って一緒にいろんな


ところを周れたことで、他の国における日本語教育についての


具体的な、最新の情報をみんなでシェアすることができました。


また横浜トリエンナーレを見て、他の団体とのパートナーシップ

強化ということも考えました*2






久:情報と体験の共有、大事ですよね!


バンコクのChanidaさんはこの研修、如何でしたか?









Chanidaさん:まずはジャパンファウンデーションの事業の


全体が見えたことが収穫です。これには全体にかんする


(抽象的な)方針(=JFの規程に示されている役割や中期


目標など)という意味も含まれています。





次に、他のメンバーも言っていたことですが、


浦和や関西の施設や研修をこの目で見ることができたのは


大きな収穫でした。これで研修前のブリーフィングが


充実したものになります。





もう1つは、普段メールや電話で連絡をとるばかりで、


実際にはなかなかお会いする機会のない国内のスタッフ


のみなさんと直接お会いできたことも大きな収穫でした。


やはり実際に会って、顔が見えるようになることで、


これからの仕事はぐっとやりやすくなると思います。






久:Chanidaさんとは何度かメールのやりとりをさせて


頂いていましたが、実際お会いするのははじめてですね。


僕も直接お会いできたことで、今後のお仕事が


スムースになるんじゃないかと思います。


北京の張さんはどうでしたか?









張さん:知識と体験が増えたことが大きいです。


例えば6日目に訪問したジャパンファウンデーションの


京都支部。いままでは仕事上の接点もなくて、


私にとって言葉だけの存在でしたが、実際にお邪魔した


ことで、しっかりと京都支部を知ることができました。





北京日本文化センターには日本語を担当している


現地職員がもう1人いて、私は関西国際センター事業は


担当していません。それでも事務所では外部からの


問い合わせで関西の研修事業について聞かれることも


当然あって、そういうときには今まですぐにもう1人の


担当者に回していました。でも今回、関西での訪問を


受けて、関西の公募プログラムも認識も深まりましたし、


今後は外部からの問い合わせにも対応できそうです。





日本語国際センターでは、中国からの研修生と話す


ことができたのが本当によかったと思っています。


研修に参加している皆さんが普段どんなことを


感じているのかを、現場で、より臨場感をもって


フィードバックしてもらうことができたからです。


今回より深く交流を持つことができたことは、


今後の仕事にとって大きなプラスになると思います。






久:なるほど。日本でご自分が担当された研修生と


触れ合って、よりつながりが深まったんですね。


こういうつながりは今後に活きてきそうですね。


では最後にハノイのVanさん、お願いします。









Vanさん:ベトナム日本文化交流センターは、できて

まだ1年に満たない事務所*3ですので、


私ももちろんジャパンファウンデーションに来て


1年目です。そういうわけで、今回の研修は勉強する


ことばかりでした。ジャパンファウンデーションを


めぐる状況がわかったのが大きな収穫です。





もう1つの収穫は、メンバーとの交流を通じて、


将来の事業についてのたくさんのヒントを


もらえたことです。もちろん、研修のメンバーだけ


ではなく、国内スタッフからも多くの刺激を受けました。





将来の可能性として、海外事務所のあいだの協力と


いうのもあり得ないのかな?という感想も持ちました。





あと、今回のいちばんの失敗は、王子駅に行くべき


ところを、八王子駅に行ってしまったことです(苦笑)


電車に乗る前に、そばにいた人に「王子駅に行くには


この電車でいいんですか?」って聞いたにもかかわらず、


ですよ。日本の交通システムは複雑すぎます。









久:東京に住んでいる人も、自分の生活圏のなかで


完結してしまっていることが多いのでしょうか(笑)


Vanさん、新生ベトナム日本文化交流センターで


今回の経験をぜひ活かしてくださいね。


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これからも一緒にJF事業を盛り上げていきましょう!





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【研修の担当者と記念の1枚】




*1:特に『There Will Be Blood』と『マグノリア』は圧倒的なインパクトでした。本当にすごい作品なので、未見の方はぜひ!


*2:横トリは、横浜市、朝日新聞社、NHK、そしてジャパンファウンデーションの主催です。


*3:2008年3月10日にオープンしました。





Monday, November 17, 2008

きもの in ロサンゼルス






みなさん、こんにちは!


すっかりご無沙汰ですが、第2期ブログチームだった潮風です。


夏にロサンゼルス事務所に異動になり、ひろーいアメリカでの文化交流、日本語教育の現場を日々勉強中です。





ロサンゼルスいえば・・・HOLLYWOOD!って連想する人も少なくないと思いますが(潮風も赴任後、初めてあのサインを見たときは大興奮)、その映画業界・ファッション業界の方々を対象に、きものショーが先月開催されました。




f:id:japanfoundation:20081108110443j:image:w400*1





ショーといっても、単なるファッションショーではなく、着物や帯の作られた方、帯の結び方、デザインに込められている想いなどについて紹介する、レクチャー&デモンストレーションイベントでした。





ハリウッド映画の中には、着物っぽい衣装も時々見かけますよね。


そういうとき「あ!これ着物だ~日本だ~」って私は嬉しくなるのですが、


「・・・なんか変。」


って思うときもなくもない。もちろん演出とかによって、多少アレンジがあるのは当然のこと。でもやはり業界の方々自身が「本物」もちゃんと知り、日本文化を理解しているのと、知らないのでは、創りあげられるもの・生まれてくるものも違うのではないか。もっともっと素敵な着物、日本文化を発信していってほしい。

今回はそんな考えから、在ロサンゼルス日本国総領事館とジャパンファウンデーションの共催で、ショーが実現したのです。*2





講師は日本のテレビや映画でも活躍されている冨田伸明さん。冨田さんはきものスタイリストでもあり、探し求めている着物がなければご自分でプロデュースもされるきものデザイナーでもいらっしゃいます。ジョークと交えた楽しいトークを繰り広げながら、反物という一枚の長い布から着物は仕立てられていること、時代や用途によって、様々な着物のデザインがあり、着こなし方があること、実際の着物を観客に見せながら紹介されていました。





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中でも潮風の印象に残っているのは「着物には想いが込められている」というお話。着物や帯は祖母→母→子と受け継がれ、母は子を想いながら子の帯を締め、いずれ子も受け継いだ着物を見て母を想うもの。古くなった着物はまた反物に戻すことができるので、内掛けやクッションカバーなど、姿を変えてまた使い続けることができる。冨田さんはそういう想いを大切にして着物を着てほしい、とおっしゃっていました。


冨田さんには「美しいもの、感動したものに出会ったときに着物をつくりたくなる“悪い癖”がある」そうです。そうおっしゃってショーの中で紹介されたのは美しい富山県氷見市から見た立山連峰の風景を閉じ込めた帯、秋田県増田町の内倉をデザインした帯、兵庫県豊岡市のコウノトリが活き活きと羽ばたいている帯などです。まさにこれらの感動、自然や伝統を大切に想う心が込められているからこそ、冨田さんの着物やお話は外国人の方々も魅了されたのだと感じました。





観客の皆さんからも、



着物の仕立ての過程を初めて知った。非常に細かい作業を経ていて、素晴らしい技術!仕立て屋が減ってきていると聞いたのはとても残念。




(歌舞伎の衣装は100年に1回ほどしか新調されないと聞いて)着物が世代を超えて、大切に受け継がれていることを知って驚いている。とにかく美しかった。



といった声が聞かれ、目の前に広がった着物の世界を楽しんでいただけたようでした。




さて、こんな魅力溢れる冨田さんの講演、実は今年の3月に、ジャパンファウンデーション主催で、このときは一般の方々への着物レクチャー&デモンストレーションイベントとしてアメリカ6箇所を巡回するツアーを行いました。そのときの模様はテレビでも特集として放映され、そのようすはなんとYouTubeで視聴可能になっています。*3


みなさん、ぜひぜひ、冨田ワールドを垣間見てください~~↓↓



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*1:ちなみに、今回は日本語を教えている地元の学校の校長先生や生徒さんなどにもモデルをお願いしました!もちろん着物を着るのは初めて。みなさん、貴重な機会ってことでとても楽しんでいらっしゃいました。


*2:観客の中には、「SAYURI」をつくったソニーピクチャーズの衣装担当の方やエミー賞監督賞にノミネートされたこともある映画・TV制作関係の方もいらっしゃってたんですよ。さすがは「本場」ですよね!


*3:ロサンゼルス事務所で過去におこなった他の文化事業のVideoもいろいろ事務所HPで公開されています。ぜひぜひご覧下さい!





Friday, November 14, 2008

1[知的からの] Yes, We Can !






皆さんはじめまして!初登場のおひさまです(*^_^*)


おひさまは日米センターという部署で、日々アメリカ側のパートナー達とメールをやりとりしていますが、今回の大統領選挙を通じて、民主主義や人種について、さらに「アメリカ」という国について、あらためて色々と考えさせられました。政治・経済はもちろん、音楽、スポーツ、日本のメディアが取り上げない日はないアメリカに絡んで、、、





明日11月15日(土)、東京の基金本部で、こんなプログラムの説明会を開催します!!


☆゚・*: .。.:*・゜☆Japan Outreach Initiative」、通称「JOI(ジョイ)」!☆゚・*:.。. :*・゜☆゚





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日本語での事業名は、


日米草の根交流コーディネーター派遣プログラム」。


アメリカの南部や中西部など、日本との交流の機会が比較的少ない地域に、ボランティアを2年間派遣して、日本紹介や日米交流活動に活躍してもらいます。コーディネーターは、現地の学校を訪問して日本紹介のプレゼンテーションをしたり、地域で「ジャパン・フェスティバル」を開いたり、日本語を勉強する学生と日本語会話クラブを作ったり・・・、皆さんそれぞれの環境や特技を生かして様々な活動を展開していらっしゃいます。





そのJOIプログラム、現在、来年夏に渡米する第8期コーディネーターを大募集中!


明日の東京会場を始め、名古屋大阪でも説明会を開きます。






11月15日(土) 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)本部 14時~


11月29日(土) 名古屋国際センター 14時~


11月30日(日) 大阪国際交流センター 14時~


詳細・申込はこちら






説明会では過去のコーディネーターOBOGが体験談を話してくれるので、「具体的に何をするの?」「待遇は?」「英語力に自信がないんだけど・・・?」といった疑問・不安にもお答えします。





もうちょっとプログラムのことを知りたい方にはこちらのコーディネーター活動報告を。


去年の夏からミシシッピー州に派遣されているコーディネーター曰く、






学校でのプレゼンテーションの内容は、学校生活、家族、衣食住、など様々です。世界地図で日本を探したこともない子ども達が多くいるこの地域で、日本のことを紹介するJOIの活動には大きな意味を感じています。









アラバマ州での2年間の活動を終えて帰国したコーディネーター(写真はお寿司作りの様子)は、先生方を対象にワークショップを開いて、、、






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「アメリカと日本は思っていた以上に似ている点が多い」という感想が多かったのが印象に残っています。このように「日本文化・生活=全く違うもの」ではなく、アメリカと共通点も多い点に気付いてもらえたことは、日本をより身近に感じ、興味を持ってもらうためには重要だと思います。






という声を聞かせてくださっています。





大統領選挙の数日前に、購読しているメルマガで読んだ、米国在住の作家、冷泉彰彦氏のこの記事。オバマ次期米大統領にとって、日本が重要なパートナーになる理由としてこんな風に書かれています。






一つは、オバマとその巨大な支持層の世代です。現在の40代以下のアメリカ人は、自分が17歳(州によって違いますが)の免許を取れる年齢になったときには、まず日本車に乗りたいというチョイスをした年代です。若く、予算の限られる中、信頼性と燃費の良い日本車が、最初からそこにあり、自分が育つにつれて、その日本車がどんどんシェアを伸ばして、しかもハイブリッド技術を先行させている、それしか知らない世代です。





更に言えば、彼等はポケモン世代であり、ニンテンドー世代でもあります。<中略>「クールジャパン」と共に育ってきたといっても過言ではないでしょう。何よりも、彼等にとっての日本とは、「一神教的な善悪二元論」ではないポストモダンの文化として憧れの対象であり、それゆえに孤立しがちなアメリカにとって、唯一の顔の見える異文化なのです。(「まぶしい日本」from 911/USAレポート)



なんだか日本の役割がもっともっとあるのでは、と勇気付けられてしまいます。


ぜひJOIの説明会で、コーディネーターたちの米国体験談を直接聞いてみませんか?


(明日の東京会場は今からの飛び入り参加もOK♪)


そして、次はあなたもコーディネーターに挑戦してみませんか??





`☆´`☆´`☆´Yes, YOU CAN !!`☆´`☆´`☆´





Wednesday, November 12, 2008

11月のJFサポーターズクラブイベント サマンサ・サネッラさん講演



“・★11月のJFサポーターズクラブイベント★・”

こんにちは。情報センターより、11月のJFサポーターズクラブイベントについてのご紹介です。




JFサポーターズクラブでは、会員の皆様に直接国際文化交流に触れていただく機会として、

毎月1回イベントを行っており、毎回多くの方にお楽しみいただいています。

さて、11月のJFサポーターズクラブイベントでは、

カナダから来日されるサマンサ・サネッラさんにお話をしていただきます。

このサネッラさん、2007年にカナダの女性誌「Woman’s Post」で「カナダで最も影響力のある女性10人」の1人に選ばれている方なのです!!

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サネッラさんはインテリアデザインと建築の両方を学ばれ、現在、トロントにあるデザイン専門博物館「デザイン・エクスチェンジ」の代表を務められています。

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“・★「デザイン・エクスチェンジ」とは?★・”

1994年に創設された、北米を代表するデザイン・センターです。

カナダの優れたデザイン作品150点以上を所蔵する専門ミュージアムであり、また、研究・教育部門も備えた非営利組織として、

数多くの展覧会、講演会、国際会議や教育プログラム・出版活動を通して、文化、工業、ビジネスとデザインを結び、カナダのデザインの国際的地位の向上に大きな役割を果たしています。

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元は証券取引所だった由緒ある建物です。







実は、ジャパンファウンデーションもこの「デザイン・エクスチェンジ」で巡回展をやらせていただいています!

トロント日本文化センターの青柳さんに、そのときのことを伺ってみました。





「2001年のはじめ、デザイン・エクスチェンジには、国際交流基金制作の巡回展を二本、連続で受け入れていただいています。


2001年の1月11日から2月28日まで『写楽再見』展

2001年の3月14日から5月7日まで『日本の建築1985-1996』展

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 『写楽再見』展の様子


どちらか一方だけでも…と初め交渉に出かけていった当方に対して、

『いや、両方やらせてもらいます、そのほうが意味がある』と答えられ、

びっくりさせていただいたのが、今でも鮮明に思い起こされます。







国際的視野に立って、デザインの啓蒙と理解促進、そして情報交流の場を提供するという、

デザイン情報・リサーチ・センターとしての、デザイン・エクスチェンジの、面目躍如というところでしょうか。


その後も、東京発のデザイン再考のための展覧会『Re-Design:日常の21世紀展』を当センターと協力して受け入れていただいたほか、

もうひとつの基金巡回展、『デザイン百選』展も受けて下さり、

さらに、当センターでの『森正洋陶磁器デザイン』展を共催していただいています。」



トロントでも日本を評価してくれている芸術団体とのことです。うれしいですね!







サネッラさんは今回初来日。

カナダのデザイン、現代デザインの役割などを語っていただきます。カナダの街、特にトロントについて詳しくお話いただけるそうです。

トロントは今、空前の建設ラッシュといわれ、文化施設もどんどんリニューアルされているそうです。多文化主義の中での建築やデザインの役割、とても興味深いですね。

“・★サネッラさんの講演会は11月19日(水)18:30から、ジャパンファウンデーションで行われます。

どなたでも参加できますので、ぜひお越しください!講演後、懇親会も行います。★・”




“・★・ * ・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ * 。★・”

2008年11月19日(水)18:30~20:30

会場:ジャパンファウンデーション本部 JFICホール[さくら]

英語(日本語逐次通訳つき)

JFサポーターズクラブ会員:無料 非会員:300円 

講演会の詳細はこちらをご覧ください。

お申し込みはこちら→jfscmember@jpf.go.jp

にお名前、連絡先をお送りください。




“・★・ * ・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ *・ * 。★・”




Friday, November 7, 2008

写真に写っているものは?






保坂和志さんの『小説の自由』(新潮社)を読んでいて目にとまった


バルトークの弦楽四重奏をはじめて聴いて興奮冷めやらぬ久保田です。





早速ですが、本日は写真を何枚かお届けします。





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1枚目の写真はキーホルダーです。ちょっと見えにくいですが、


真ん中にあるのはハンガリーの国章。思いがけずバルトークの故郷ですね。





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2枚目と3枚目は「帽子」と「ポンチョ」です。





着用するとこんな感じ。





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これらはすべてある方々から記念に頂いたものなんです。


「ある方々」とは一体…。





実は先週の火曜日から日曜日まで通常業務を離れて


中学高校教員交流事業というプログラムに参加してきました。


概要は以下JFサポーターズクラブのウェブサイトより。35年の歴史を持つ長寿事業です。









ジャパンファウンデーションでは設立以来、日本に対する理解を深めてもらうため、諸外国から中学校・高校の先生方を日本に招いています。このプログラムは、日本の教育・文化状況を知ってもらうと同時に、日本の学校を実際に訪問して、日本の先生がたや教育行政の責任者と意見交換していただくことを目的としています。






過去にもこのブログやJFSCのウェブサイト上で


たくさんの記事が書かれています。





今回僕が随行したのは京都市視察チーム、24カ国・26人の先生方と

一緒に京都市立の学校を訪問してきました*1





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この写真は訪問先の朱雀第三小学校で撮った1枚です。


みなさんの充実の表情が覗えます。





京都市チームの先生方は充実のプログラムに満足されていたご様子。


先生方はすべての日程を終えられ、一昨日それぞれの帰途につかれました。


先生方は僕をとても快く受け入れてくださって、記念のプレゼントまで


頂いてしまいました(恐縮しております)。





ここからは感想になりますが、個人的にとても勉強になった刺激的な旅でした。





1つは今回お世話になった京都市教育委員会の取り組み、


その素晴らしさに心を打たれました。


ホームページの「京都市の教育改革」で見られる資料からだけでも


熱意と肌理細やかな配慮が伝わってきます。学校、生徒、保護者、地域、社会が

お互いを高めあおうという姿勢がすばらしいです*2


NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも校長先生が紹介された


堀川高校だけでなく、今回訪問させて頂いた学校、またプレゼンテーション


して頂いた学校の活動はいずれも充実していて、正直なところ驚きを隠せませんでした。


例えば、平成21年に新設されるという日吉ヶ丘高校国際コミュニケーション科。


ジャパンファウンデーションも何かの形で繋がることはできないかな、なんて考えたりして…





もうひとつはプロのエスコートと通訳の方のお仕事を近くで見る


ことができたこと、これは大きな体験でした。


通訳はもちろん、エスコートも全て英語で行われるのですが、


プロのパフォーマンスを体感できたことで、自分が基金で働いていく


うえで大切な外国語運用能力を以前よりもっと明確に見定めることができるようになりました。





通訳の方が「とにかく、ゆっくり、はっきりからスタートすることが大事」


とおっしゃっていて、僕は(外国語だけでなく母語でも)気が急いて


コミュニケーションが雑になってしまうとき、その言葉を思い返すようになりました。


表層的な見栄え(聞き栄え)の良さに拘泥されない言語運用ができるように

鍛えていかなければと思いを新たにしたとという感じです*3





また5日間、決して上手ではないながらも、集中的に英語でコミュニケーションを


とるという経験をしたことで英語でのコミュニケーションに対する恐怖感があまりなくなりました。


いつも英語で電話が来るたびに気が重かったのですが(自分に見栄をはっていたんですね)、


5日間の経験で下手は下手なりに開き直れて、とにかく精一杯の応対をしようと思えるようになりました。





今回お世話になったすべての方々に、主催者として、そして個人として、厚く御礼申し上げます。




*1:ちなみに僕以外には1年目のズッキーとさっちゃんが、それぞれさいたま市と広島県に行きました。広島県チームが訪問した広島大学如水館高校のホームページには、訪問時の様子がアップされていました。


*2:「お互いを高めあう」ということとどこかでつながると思うのですが、今朝読んだ茂木健一郎さんのブログ「素晴らしすぎるからといって」。かくありたいなと考えさせられました。


*3:外国語で会話しているひとに対して使われる「ペラペラ」という言葉はもちろん本当に「堪能」である場合もありますが、「薄っぺらい」という意味にもとれますよね。自戒をこめて、相手を大事にする話し方を目指したいです。