Thursday, October 15, 2009

日本庭園とか盆栽とか パート2



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こんにちは。Mです。さて、今日は先日のプタカウスカスさんインタビューパート2です。(写真は、プタカウスカスさんのお庭朝露園のパンフレットです。)


私自身、リトアニアという国について不勉強だったのですが、何かつながりがあるかなと思って調べたところ、多くのビザを発給しユダヤ人を救ったことで有名な外交官杉原千畝氏がビザに署名し続けたのは、まさにこのリトアニアでした。


では、続きです。


-リトアニアと日本では気候が違いますが、盆栽や庭園の手入れで大変なことはありますか?



 実はリトアニアの緯度は北海道くらいなんですよ。夏はそんなに蒸し暑くなくて30度くらい。冬はマイナス10度とか、30度くらいまで下がることもあります。


 でも、春先は寒暖の差が激しいので、とても危険です。毎日天気をよく見て、今夜はマイナスまで気温が下がるという予報の場合は木に保温のためのビニールをかぶせたり、盆栽も普段は外に出していますが、家に入れたりしています。


おそらく世界で一番北にある盆栽だと思います。



-朝露園というお庭の名前の由来を教えてください。






 朝私は庭で瞑想をしているのですが、太陽が東から上がると葉の露が真珠のように見えるところから名づけました。


 現代の日本人が意識的に庭を見ていない理由なのですが、私は生活上で大きなストレスを受けている人や心に傷がある人のほうがより良く物事に気づくということがあるのではないかと考えています。


 私は、毎日庭園の世話をしていますので、葉がどうやって大きくなるか、花がどのように咲くか、いつも観察しています。


 幼い頃から子どもたちに自然をどうやって見ればよいかを教えることは非常に大切です。いつか学校を作って子どもに自然を感じることを教えてあげたいと思っています。


 


 実はそういうこともあって、盆栽の展示と文化フェスティバルを開催することにしたんです。1回目は8000人、2回目は1万人、3回目は1万5千人の人が着てくれました。日本人の伝統文化アーティストも参加してくれたんですよ。2003年から欧州盆栽展示会に参加していて、そこで知り合った人たちなんです。


 2008年には盆栽博物館も作りましたし、2009年には自分の家の通りに桜並木も作ったんですよ!



-今回の旅行について、日本の印象について教えてください。想像より良かった点と悪かった点、ありますか?






 日本に来ることはずっと夢だったので、日本を歩いていると感じるだけで最高です。リトアニアでの催しや庭、盆栽にお金を費やしていたのでずっと来ることができなかったんです。東京で浜離宮にいったんですが、ちょうど台風のときでほかには誰も人がいませんでした。その時、自分の魂はここに来たことがある、と感じました。


 浜離宮だったら、私は無料で仕事をしたいと思いましたよ(笑)。


 日本で色々な庭を見て、造園家、建築家の限界を超えた想像力に感動しました。日本の庭、建築には自然を良く理解したすばらしい作品が多いです。寺、神社も建築が複雑でびっくりしました。特に建築の「角」。今も同じようなものを造ることができる人がいるのかわかりませんが、間違いなく心の豊かな人たちが作りあげたものだと思います。


 清水寺で夕日が山の向こうに沈む風景を見たのですが、寺の偉大さだけなく、周りの自然も楽しむように作られていることを理解しました。日本の庭園をみていると、その当時何か生活や精神上の衝撃を受けた人たちが作ったのではないかと感じることがありました。


 現代人は物事にあまり感動しない、精神的にも満たされて何もいらない社会に暮らしていると思います。普通の人が日本庭園を見ると普通の風景にしか見えないかもしれませんが、全体の風景だけでなく、繊細な部分にも大事なので自然にもっと目を向けることが大切だと思います。(Mさんのお名前も自然のものですよね、、と言われました。)


 実は次男に跡をついで貰いたいと思っているのですが、彼はまだあんまり興味がないようです。現代人の彼は満たされていてまだ必要性がないということかもしれないです。


 日本のマスコミに申しあげたいのは、日本の素敵な庭や自然についてもっと報道して欲しいということですね。京都や奈良が世界遺産に登録されるには理由があるんです。これは世界共通の遺産だと思います。


 



続きます・・・・。





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